「英検®準2級プラスは意味がない」と感じていませんか?
英検準2級プラスは決して「意味がない」資格ではありません。しかし2025年度から新設されたばかりの英検準2級プラスについて、英検2級や準2級との違いや受験メリットが分かりにくい、と感じる方も多いでしょう。
この記事では、英検準2級プラスに合格するメリットや、英検2級・準2級との違い、受験におすすめのケースなどを解説します。
英検準2級プラスを受けるべきかお悩みの方は、ぜひ参考にしてください。
目次
英検®準2級プラスは意味がない?

「英検準2級プラスは意味がない」という声を聞き、本当に受験する価値があるのか疑問に感じている方もいることでしょう。結論からいえば、英検準2級プラスは決して「意味がない」資格ではありません。
英検準2級と2級の間に位置する英検準2級プラスは、2025年度からはじまった新設級です。そのため、まだ周囲に受験者が少なく、取得の必要性やメリットが分かりにくいと感じるケースもあるかもしれません。
しかし、英語学習者にとって、英検準2級プラスは有益なステップになり得ます。
なお、英検準2級プラスのレベルや合格点、出題形式などの詳細は、以下の記事で詳しく解説しています。こちらもあわせて参考にしてください。
関連記事:英検®準2級プラスはいつから?詳細・レベル・対策方法 | ESL club ブログ
英検®準2級プラスは意味ないと言われる理由
「英検®準2級プラスは意味ない」と言われる理由には、新設級ゆえの知名度不足や対策の難しさ、2級合格への遠回りと受け取られやすいことなどが挙げられます。
ここでは、英検®準2級プラスは意味がないと言われる理由について見ていきましょう。
新設級のため知名度が低い
1つめの理由は、新設級で知名度が不足しているためです。
英検準2級プラスは、2025年度の第1回試験から導入された新しい級です。実に31年ぶりの英検新設級のため、準2級や2級と比べると、その存在が浸透しきっているとはいえないでしょう。
「大学や企業における認知度がまだ十分ではなく、取得しても評価されないかもしれない」という懸念から、意味がないと感じている人もいると考えられます。
準2級プラスを「遠回り」に感じる人もいる
英検2級合格を目指す学習者にとっては、準2級プラスは回り道のように感じられるケースがあります。
英検準2級プラスは、2級と準2級の間に位置する試験です。最終目標を2級合格に設定している場合、「英検準2級プラス合格を目指すより、はじめから2級対策に特化した方が効率的」と考える人もいます。
たとえば、準2級に合格したばかりの学習者は、準2級プラスよりも難しい2級合格という高い目標を目指して対策する方が、より大きな学習効果を得られる可能性があります。

ESL club講師からのコメント
「準2級に合格したばかりの場合、次は準2級プラスを受けるべきか2級に挑戦すべきか?」という質問をよく受けます。
目安として、準2級の得点率が85%以上であれば2級に直接挑戦する価値があります。一方、準2級で苦戦した場合や得点率が70%前後の場合は、準2級プラスを経由することで着実にステップアップできるでしょう。
教材・情報が少なめで対策しにくい
現状では専用の教材や情報がまだ少なく対策しにくい点も、「英検準2級プラスは意味ない」と言われる理由の1つです。
英検2級や準2級に比べると、新設級である英検準2級プラスに特化した公式教材や市販の参考書、問題集は少ない状況です。たとえば過去問や予想問題を解ききってしまった場合、「2級と準2級の教材を併用する」といった工夫を凝らして対策を進める必要があります。
準2級プラスの受験経験者はまだ少ないため、試験対策に向けた情報収集も他の級と比べて難しいでしょう。
入試優遇措置の目標として設定しにくい
英検準2級プラスは入試優遇措置の目標として設定しにくい、と考える人もいるようです。
高校・大学などの入試において、「英検準2級以上の取得で〇点加点」「英検2級以上の取得で〇点加点」といった優遇措置を設けている学校があります。
現状では「準2級プラス以上の取得で〇点加点」など準2級プラスが区切りに使われているケースがまだ少ないため、準2級プラス合格を英検取得による入試優遇措置を受けるための目標に設定しにくいことがあります。
ただし、この先、英検準2級プラスに関する基準が増えていく可能性は十分に考えられます。英検資格を活用した受験を検討している人は、各学校の募集要項や日本英語検定協会公式サイトで最新の入試優遇情報を確認しておきましょう。
参考:英検活用校
費用対効果に疑問を感じる
英検準2級プラスの費用対効果に疑問を感じる人もいるようです。
英検準2級に限らず、英検受験には受験料が発生します。英検準2級プラスの受験料は、税込み8,700円(準会場は6,400円)です。
準2級や2級と比較して得られるメリットが限定的だと感じる場合、準2級プラスは費用対効果が低いと判断され、「意味がない」という意見につながることがあります。
英検®準2級プラスを受験するメリット

「英検準2級プラスは意味ない」という意見がある一方、準2級プラスには以下のような受験メリットもあります。
- 英検2級への足がかりとなる
- 英検利用入試の幅が広がる
- 受験勉強や学校英語の成績アップに役立つ
- 英語学習のモチベーション維持につながる
- 自身の英語力を客観的に測る指標になる
各メリットについて、詳しく見ていきましょう。
英検®2級への足がかりとなる
英検準2級プラスは、準2級と2級の間に設定されたレベルであり、2級へのステップアップをスムーズにするための足がかりとして有効です。
英検協会の受験者データによると、英検準2級合格者が2級に合格するまでにかかる期間は「約2年」です。5級から準2級までの各級の合格までにかかる「約1年」に対し、ほぼ2倍の時間がかかっています。
また、「準2級と2級のレベルの差が大きい」と感じている指導者や受験生が多いそうです。
準2級に合格したものの、2級の壁を感じている受験者にとって、準2級プラス対策は着実なレベルアップに向けた無理のないステップになるでしょう。
準2級プラスの学習を通じて、2級合格に必要な語彙力・読解力・リスニング力・ライティング力・スピーキング力の基礎を、より強固に固めることが可能です。
参考:準2級プラス特設サイト|公益財団法人 日本英語検定協会
英検利用入試の幅が広がる
英検準2級プラスの取得は、中学・高校・大学などの受験で、英検利用入試の選択肢を広げる可能性があります。
入試において、英検の級に応じた加点などの優遇措置を設けている学校は少なくありません。各学校の募集要項で、英検の活用状況を確認してみるとよいでしょう。
場合によっては、準2級プラスが準2級以上の評価を受けたり、2級にわずかに届かなくても加点や出願資格として認められたりする可能性があります。そのため、一般入試とは異なる形で合格のチャンスを増やすことが期待できます。
また、英検資格は学力だけでなく、4技能(リーディング・リスニング・ライティング・スピーキング)をバランス良く習得している証明にも役立ちます。
関連記事:中学受験で英検は必要?試験免除や加点など優遇される学校や有効期限について解説 | ESL club ブログ
関連記事:英検®は高校受験で有利!加点など優遇される高校や目標級、取得メリットを紹介 | ESL club ブログ

ESL club講師からのコメント
受験を控えている場合、「準2級プラスを取得する時間的余裕はあるか」という点も重要です。
英検を活用した大学受験を検討中で、高校1年生の終わりまでに準2級を取得している場合、高2の秋で準2級プラス、高3の夏までに2級を目指すスケジュールが理想的です。
志望する大学の加点や配点次第では、準2級合格後、無理に上の級を目指すよりも他の科目対策に時間を割くことも一つの選択肢です。
受験勉強や学校英語の成績アップに役立つ
英検準2級プラスの学習は、高校や大学などの受験に向けた英語対策や、学校の定期テスト対策につながります。学校の英語の成績が向上すれば、推薦入試における内申点の評価にも良い影響を与えることが期待できます。
英検は、リーディング・リスニング・ライティング・スピーキングの4技能を総合的に評価する試験です。英検準2級プラス合格に向けた学習を通じて、大学入学共通テストなどで求められる英語力や、学校の授業で習う文法・語彙・表現力などを身につけられるメリットがあります。
英語学習のモチベーション維持につながる
英語学習のモチベーション維持につながることも、英検準2級プラスの受験メリットの1つです。
英語学習は継続が重要ですが、目標がなければモチベーションを保つことは難しいでしょう。英検準2級プラスは、準2級に合格した後の目標設定に最適です。
短期的な目標を設定することで、学習のペースを維持しやすくなるメリットもあります。
合格による達成感は、さらなる英語学習への意欲を高め、2級、さらにはその上の級へとステップアップするための原動力となるでしょう。
自身の英語力を客観的に測る指標になる
英検準2級プラスは、自身の英語力の客観的な評価に役立ちます。
英検では、英検CSEスコアによって、準2級と2級の間のどのレベルにいるのかを具体的に把握することが可能です。自身の強みや弱みを明確にできるため、今後の学習計画を立てるうえで役立ちます。
また、英検は国際的な英語力の指標であるCEFR(ヨーロッパ言語共通参照枠)との関連性も示されています。英検準2級プラスのCEFRレベルは、A2程度です。英検準2級プラスを受験することで、世界基準による自身の英語レベルを把握できます。
参考:英検CSEスコアとは | 公益財団法人 日本英語検定協会
関連記事:英検®CSEスコアとは?点数アップ対策や自己採点の目安を紹介!
関連記事:CEFRとは?英検とのレベル比較や、CEFRレベルを高める方法を紹介
英検®準2級プラスと準2級・2級の違い

ここでは、英検協会の公開情報をもとに、英検準2級プラスと準2級・2級の違いを解説します。
合格ラインや難易度の違い
英検準2級プラスと準2級・2級における合格ラインや難易度の違いは、以下のとおりです。

準2級プラスは、準2級・2級の間に位置するレベルであることが分かります。
関連記事:英検®準2級のレベル・難易度・問題範囲と合格への勉強法対策を解説 | ESL club ブログ
関連記事:英検®2級のレベルは?対策方法・合格点・勉強法・学習時間 | ESL club ブログ
試験構成の違い
英検準2級プラスと準2級・2級における試験構成の違いは、以下のとおりです。

出題テーマの違い
英検準2級プラスと準2級・2級の試験問題に用いられる出題テーマの違いは、以下のとおりです。

受験料の違い
英検準2級プラスと準2級・2級における受験料(税込み)の違いは、以下のとおりです。

英検®準2級プラスを受験すべき人

英検準2級プラスの受験に特におすすめな人の傾向は、以下のとおりです。
- 準2級合格後、2級の壁を感じる人
- 継続的な英語学習の目標が欲しい人
- 将来の進学や就職を見据える学生
それぞれ詳しく見ていきましょう。
準2級合格後、2級の壁を感じる人
英検準2級プラスの受験に特におすすめなのは、準2級に合格した後、2級の壁を感じている人です。
英検準2級に合格したものの、次のステップである2級の難易度に圧倒され、学習のモチベーションが低下してしまう人は少なくありません。英検協会による「準2級プラス特設サイト」にも、準2級と2級の難易度のギャップを感じる先生や生徒の声が掲載されています。
英検準2級プラスは、準2級と2級の「壁」を乗り越えるための架け橋となる試験です。準2級プラスの学習を通じて、2級合格に必要な語彙力や文法知識、読解・聴解スキルを段階的に強化できます。
そのため、準2級プラスというステップをはさむことで、いきなり2級に挑戦して挫折するリスクを減らし、着実に英語力を向上させることが可能です。
参考:準2級プラス特設サイト|公益財団法人 日本英語検定協会
継続的な英語学習の目標が欲しい人
継続的な英語学習の目標が欲しい人も、英検準2級プラスの受験におすすめです。
継続が鍵といえる英語学習は、明確な目標がなければ途中で挫折しやすくなります。準2級に合格して一区切りついた後、次の目標設定に悩む人は少なくありません。そのようなとき、英検準2級プラスは準2級と2級の間に設定された「中間目標」として活用できます。
準2級プラス合格を目標に据えることで、日々の学習に目的意識が生まれ、英語学習のモチベーションを維持しやすくなります。短期的な目標達成を積み重ねることで、英語学習の習慣が定着し、2級合格、さらにはその先の英語力向上へとつながる学習サイクルを確立できるでしょう。
将来の進学や就職を見据える学生
英検準2級プラスの受験は、将来の進学や就職を見据える学生にもおすすめです。
たとえば大学入試において、英検の級は英語力の証明として広く活用されています。推薦入試や総合型選抜(旧AO入試)では、英検取得が出願資格や加点対象となるケースが多く見られます。準2級プラスは、準2級よりも高いレベルを示すことができるため、入試において有利に働く可能性があるでしょう。
就職活動においても、英語力は多くの企業で求められるスキルです。英検準2級プラスの取得は、準2級合格に留まらない向上心と、実用的な英語力の基礎があることを客観的にアピールする材料となります。
進学や就職の選択肢を広げ、自身のキャリア形成において有利な立場を築きたいと考える学生は、英検準2級プラスの取得に挑戦してみるとよいでしょう。
ESL clubでは英検®準2級プラスの合格対策が可能

英検をベースに「聞く・話す・読む・書く」の英語4技能を伸ばす英語塾『ESL club』では、早くも英検準2級プラスの合格者が誕生しています。
ESL clubで対策を行い、英検準2級プラスが導入されて初めての2025年度第1回試験に挑戦した生徒さんからは、次のような感想が集まりました。
- ライティングはエッセイが難しく感じたけど、要約問題は思ったより簡単だった!
- リスニングは簡単に感じた!
- リーディングは大問1の短文穴埋めが難しいと思ったけど、長文はそこそこ上手くいった!
※ESL clubで試験対策を行い、聞き取りを行った一部の生徒さんの感想です。試験の難易度の感じ方は、一人ひとり異なります。
一人ひとりの得意・不得意分野や英語レベルによって、英検準2級プラス合格に向けた最適な学習方法は異なります。
とはいえ、新設級である英検準2級プラスの過去問・予想問題や解答例は、まだあまり出回っておらず、独学での試験対策に悩む方は少なくありません。
ESL clubでは、2015年の開塾以降、1,000名以上の英検合格者を輩出してきた実績に基づく英検準2級プラス対策を行っています。英検1級・TOEFL iBT 90点・TOEIC 900点レベル以上のバイリンガル講師による個別レッスンで、英検準2級プラス合格に向けた効率的な学習に取り組めます。

ESL club講師からのコメント
英検2級や準2級対策の指導経験をもとに、生徒さんそれぞれの状況に合わせたカリキュラムを作り、準2級プラス合格をサポートしています。
準2級プラス合格後は、多くの生徒さんが2級取得を目指します。その挑戦を支えられるよう、着実に英語力を伸ばし、次のステップにつながるようなレッスンを心がけています。
「英検準2級プラスに合格できたから、次は○○に挑戦したい!」と前向きに取り組む生徒さんの姿は、私たちにとって大きな喜びです。
準2級プラスはまだ新しい級ですが、今後も最新の動向を踏まえながら、しっかりとサポートしていきます!
以下のページでは、ESL clubで英語を学ぶ受講生のインタビューを多数掲載しています。ぜひ、あわせてご覧ください。
ESL clubでは、通学・オンラインから選べる通常レッスンのほか、短期集中型の「英検準2級プラス対策コース」などの期別講習もご用意しています。英検準2級プラス合格を目指す方は、まずはお気軽に無料体験レッスンにご参加ください。
英検®準2級プラスに関するよくある質問

英検®準2級プラスについて、よくある質問とその回答を紹介します。
なぜ英検準2級プラスが新設されたの?目的は?
英検準2級プラスは、準2級から2級へ進む際のレベル差を埋め、受験者が無理なくステップアップできるようにするために新設された試験です。
準2級よりやや難しく、2級ほど高度ではない中間レベルとして、実力向上と自信の形成を目的としています。
英検準2級プラスの合格は大学入試に活用できる?
学校によっては英検準2級プラスの合格実績を入試に活用可能です。
詳しくは、各学校が公表する情報や以下サイトを確認してください。
参考:英検活用校
英検準2級プラスは、何年生レベル?
高校2~3年生レベルです。
なお、準2級は高校1~2年生、2級は高校3年生(大学受験)レベルが目安となります。
英検準2級プラス合格に必要な正答率は何割?
一次試験は6割、二次試験は7割程度が目安です。
ESL clubの過去の受験結果から割り出した独自データによる合格正答率は、一次試験62%(素点で58点/93点)・二次試験70%(素点で23点/33点)です。
※合格正答率は、ESL clubの過去の受験結果から割り出した独自データです。合格を保証するものではありませんので、ご了承ください。
関連記事:英検®のレベルは?各級難易度や受験順番、対策方法を紹介
まとめ

英検準2級プラスは「意味がない」資格というわけではありません。将来的に英検2級合格を目指す人や英語学習のモチベーションを保ちたい人は、ぜひ挑戦してみましょう。
ESL clubは、英検準2級プラスをはじめとする英検対策に力を入れています。まずは、お気軽に無料体験に参加してみてください。
ESL clubでは、小学生から高校生まで、英検対策が可能です。
→小学生で英検2級にも合格できるESL club小学部はこちら
→英検、TOEFLから英語難関大学受験まで対策できるESL club高校部はこちら