英検の新しい級「準2級プラス」とは?いつからはじまる?

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こんにちは。英語を教えない英語塾『ESL club』です。

英検協会が、31年ぶりに新しい級を導入すると発表しました。
新設級は「準2級プラス」という名称で、英検準2級と2級の間の級として位置づけられます。
英検準2級に合格したあと、2級ではなく準2級プラスを受験することにどのようなメリットがあるのでしょうか。

今回は、英検の新設級「準2級プラス」について詳しく解説します。
レベルや問題形式、合格するために必要な学習時間の目安なども紹介していますので、ぜひ参考にしてください。

英検に新しい級が追加される!?

英検協会は2023年9月に、新設級を導入予定だと発表しました。

まずは英検の新しい級の名称や、導入される理由、導入時期などを紹介します。

新しい級の名称は「準2級プラス」

英検の新設級は「準2級プラス」という名称で、英検2級と準2級の間に位置します。

既存級も含めて英検の級を難易度が低い順に並べると、次のようになります。

  • 英検5級
  • 英検4級
  • 英検3級
  • 英検準2級
  • 英検準2級プラス(新設級)
  • 英検2級
  • 英検準1級
  • 英検1級

準2級プラスが導入される背景

準2級プラスがはじまるきっかけの1つが、文科省が現在策定中(2024年4月時点)の「第四期教育振興基本計画」です。

第四期教育振興基本計画では、高等学校卒業段階でCEFRのB1レベル相当以上の英語スキルを身につけることが目標とされています。
CEFRレベルとは世界共通で使われている語学レベルを測る指標で、A1〜C2の6段階からなります。

第四期教育振興基本計画で目標とされるCEFRのB1レベル相当は、英検2級に換算可能です。
ただし、英検準2級から2級を目指す際の壁は大きく、先生からも生徒からも「段違いに難しい」という声が上がっていました。

これを受けて英検では、最終目標である英検2級とその一歩手前の英検準2級のあいだに新しい級を設けることになりました。
準2級プラスの新設によって、高校卒業までに2級に合格しやすくなるうえ、「英検に合格した」という成功体験を積んでモチベーションを高める効果を狙っています。

準2級プラスはいつからスタートする?

準2級プラスは、2025年度第1回試験からスタートする予定です。
最新情報は英検協会のHPで公表される予定ですので、受験を検討中の方はこまめにチェックしてみてください。

英検準2級プラスのレベル

英検準2級プラスは、どれくらいの難易度なのでしょうか。
英検準2級プラスの合格点をCEFRレベル、TOEIC、TOEFLに換算しながら理解を深めていきましょう。

英検準2級プラスの合格点

各技能の配点は625点で、試験ごとの合格基準スコアは以下の通りです。

  • 一次試験:1,402 / 1,875(得点率74%)
  • 二次試験:427/ 625(得点率68%)

スコアを2級や準2級と比較すると、次のようになっています。

出題範囲目安2024年度まで2025年度以降合格基準スコア
一次試験二次試験
高校2年生英検2級英検2級1,520 / 1,950460 / 650
高校1年生英検準2級英検準2級
プラス
1,402 / 1,875427/ 625
英検準2級1,322 / 1,800406 / 600

CEFRレベルに換算すると?

英検準2級プラスに合格した場合、CEFRレベルは「A2」に相当します。

英検準2級プラスが不合格であっても、CSEスコアが1,700点以上なら合格者と同じ「A2」に、1,550〜1,699点以上なら「A1」に相当します。
CSEスコアで1,549以下の場合、算出外のため判定されません。

CEFRレベルCSEスコア
A21,700~2,500
A11,550~1,699
算出外0~1,549

TOEICやTOEFLのスコアに換算すると? 

英検準2級プラスのレベルをTOEICスコアに当てはめると、500〜550が目安です。

TOEICのスコア500〜550は、英語の基礎力が十分身についているレベルで、就活の履歴書でアピールできる最低ラインだと言われています。
ただし、TOEICの平均スコアは610〜620点程度なので、優れた英語力をアピールするにはさらにスコアアップが必要です。

一方で、英検準2級プラスをTOEFL iBTのスコアに換算すると、52〜60が目安となります。

TOEFL iBTのスコア52〜60は、日常会話や身近なニュースについてコミュニケーションができ、米国コミュニティ・カレッジに出願できるレベルです。

英検準2級プラスの問題形式

現在公表されている情報をもとに、英検準2級プラスの問題形式を紹介します。

  • リーディング:31問(ライティング込みで85分)

大問1 短文の空所補充×17問

大問2 長文の語句空所補充
    (A)説明文×3問
    (B)説明文×3問

大問3 長文の内容一致選択
    (A)Eメール×3問
    (B)説明文×5問

  • ライティング:2問(ライティング込みで85分)

大問1 要約問題(80語程度の文を25〜35語に要約)

大問2 意見論述問題(自分の主張とその理由2つを50〜60語で記入)

  • リスニング:30問(約25分)

第1部 会話の応答文選択15問

第2部 文の内容一致選択15問

  • スピーキング:4問(約7分)

No.1   パッセージについての質問

No.2   イラストについての質問

No.3〜4 受験者自身についての質問

英検準2級プラスの問題で取り扱うトピックは、身近な社会的な話題が中心です。
準2級は日常的な話題、2級は社会的な話題を取り扱うため、トピックの面でも橋渡し的な役割が期待されています。

英検準2級プラス合格までに必要な学習時間は?

TimeManagement

英検協会によると、英検各級の合格に要する期間は1年ほどが目安です。
ただし、従来は準2級から2級の合格期間は平均21ヶ月(1年9ヶ月)でした。

準2級プラスの新設によって、他の級と同程度の学習期間で合格できるようになるでしょう。

英検準2級プラスを受験するメリット

英検準2級プラスを受けるメリットは、次の3つです。

  • 2級を受験するハードルが下がる
  • 大学受験の勉強としても効果的
  • 英検利用入試の幅が広がる

それぞれ詳しく紹介します。

2級を受験するハードルが下がる

従来は、準2級と2級の難易度にかなりのギャップがありました。
準2級までは順調に合格できても2級のスコアがなかなか上がらず、挫折したり英語が嫌いになってしまったりするリスクが懸念されていました。
そのため、今回新設された準2級プラスを受けることで、英検2級合格に向けて段階的に勉強できる効果があります。

また、小中学生のうちから英検上位級にチャレンジする子にとっては、2級で扱う社会的なトピックは理解するのが難しい可能性も高いでしょう。
準2級プラスでも社会的なトピックを扱いますが、比較的身近な内容が中心なので、2級への導入として活用できます。

大学受験の勉強としても効果的

英検の問題形式は、大学入学共通テストと似ています。
そのため、高校生が英検準2級プラス対策をすることで、大学受験の勉強も同時に進められることがメリットです。

英検2級が共通テストレベルだと言われているため、2級合格へのステップとして準2級プラスは有効でしょう。

英検利用入試の幅が広がる

中学・高校・大学受験では、所持している英検の級に応じて加点されたり、学科試験が免除されたりといった優遇措置を受けられることがあります。

英検2級よりも合格しやすい準2級プラスを目指すことで、募集要件を満たす入試の幅が広がったり、加点数が増えたりすることがメリットです。

英検準2級プラスを受験するデメリット

受験級を増やすことで、受験料や参考書購入費といった金銭的な負担が増えることがデメリットです。
英語が得意で英検2級にもスムーズに合格できる子にとっては、「無駄な出費が増えてしまった」と感じるかもしれません。

ただ、多くの人が英検2級合格に苦戦していることを踏まえると、英語に多少苦手意識がある子は意味のある出費になるといえます。

英検準2級プラスに対するよくある質問

英検の新しい級に関する疑問・質問をまとめました。

Q.2級や準2級の問題形式に変更はある?

A.2級や準2級をはじめ、既存級の名称にも難易度設定にも一切変更はありません。
なお、2024年度に3級以上の既存級は問題形式がリニューアルされています。

関連記事:2024年に英検がリニューアル!新形式の内容と解くコツを解説

Q.英検には今後も級が増える可能性はある?

A.準2級プラスという汎用性の高い名称がつけられているため、今後「◯級プラス」という級が増える可能性はあります。

とくに準1級の壁は、準2級から2級の壁よりも高いと言われているため、「準1級プラス」が新設されて準1級プラス〜準1級の難易度調整が行われる可能性も考えられます。

ただし、あくまで予測なので、引き続き英検協会の動向を見守ってみましょう。

まとめ

英検準2級プラスが新設されることで、より多くの人が英検2級を目指しやすくなると予想されます。

英語力が底上げされるため、難関大学への受験や海外留学のためにはさらに高度な英語力が必要となるかもしれません。

そうした夢を叶えるには、英検で英語基礎力を身につけたうえで、ネイティブのように実践的でハイレベルな応用力を目指すのが望ましいでしょう。

ESL clubでは英検1級合格者や帰国子女など、ハイレベルな英語力をもった講師陣が揃っています。

小学生を英検2級合格に導いた実績も豊富にあり、「小さいうちから高度な英語力を身につけさせたい」という保護者から高い評価をいただいています。

英検対策をはじめ、子どもの英語力でお悩みの方はぜひESL clubにお問い合わせください。

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