2024年に英検®の問題形式が変更!新形式の対策内容を解説

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こんにちは。英語を教えない英語塾『ESL club』です。

2024年度第1回試験から、英検の問題形式が大幅にリニューアルされます。
さらに2025年度からは、2級と準2級のあいだに新しい級が加わります。

リニューアルにあたって
「過去問やこれまでの参考書は使えないの?」
「どんな対策をしたらいいの?」
と不安に感じている方も多いでしょう。

しかし、基本的にはこれまでと難易度は変わりませんので、各級に必要な英語力の基礎を身につければ大丈夫です。

今回は、2024〜2025年の英検リニューアルについてまとめて紹介します。
リニューアル後の問題形式や、ESL clubが受講生に教えている解き方のコツも解説していますので、ぜひ参考にしてください。

2024〜2025年に英検がリニューアル予定!

2024年から2025年にかけて、英検が大幅にリニューアルします。
それぞれの年で変わる内容について、概要を紹介します。

【2024年】問題形式がリニューアル(3級・準2級・2級・準1級・1級)

2024年度第1回試験から、3級以上の問題形式が大幅にリニューアルされます。

主な変更点を、表にまとめました。

 

一次試験

リーディング

ライティング

試験時間

3級

1題→2題

50分→65分

準2級

37問→29問

75分→80分

2級

38問→31問

準1級

41問→31問

1級

41問→35問

ライティングの英作文が1題のみから2題に増えるのが主な変更点です。
これまで出題されてきた「意見論述問題」はそのままに、3級・準2級は「Eメール問題」が、2級・準1級・1級は「要約問題」が出題されます。

また、ライティングの追加にともない、準2級以上はリーディングの問題数が減っています

くわえて、準1級の二次試験スピーキングでは、No.4の質問文に「話題導入文」が盛り込まれることになりました。
話題導入文は、質問されるトピックの理解を助けるための文章です。
問われる形式自体は変わらないため、「質問内容が前よりも分かりやすくなったんだ」と認識しておく程度で大丈夫です。

【2025年】新しい級「準2級プラス」が追加に

2025年度には、新設級「準2級プラス」がスタートすると公表されています。
準2級プラスは、準2級と2級の間に位置づけられる級です。

準2級プラスの問題形式を表にまとめました。


技能

問題形式

設問数

試験時間

リーディング

大問1

短文の空所補充

17問

85分

大問2

長文の語句空所補充

(A)説明文

3問

(B)説明文

3問

大問3

長文の内容一致選択

(A)Eメール

3問

(B)説明文

5問

ライティング

大問1

要約問題

1問

大問2

意見論述問題

1問

リスニング

第1部

会話の応答文選択

15問

25分

第2部

文の内容一致選択

15問

スピーキング

No.1

パッセージについての質問

1問

7分

No.2

イラストについての質問

1問

No.3〜4

受験者自身についての質問

2問

準2級プラスに関する詳しい情報はこちらの記事で解説しています。

2024年に英検リニューアルが実施された背景

ライティングも含めて、英語4技能をバランス良く評価することがリニューアルの狙いです。

英検ではリーディング、ライティング、リスニング、スピーキングの4技能にすべて同じ配点がされます。
2023年度まではライティングの設問数が1問のみだったため、結果に誤差が生じやすい状態でした。

問題数を倍にすることで、より正確に英語力を図れるようになっていることが推測されます。

英検リニューアルの歴史

ここでは、2010年代以降の主なリニューアル内容について紹介します。

【2016年】2級にライティング、4級・5級にスピーキングを導入

2015年まで、英語4技能すべての試験が導入されているのは1級と準1級のみでした。

2015年の文科省の発表(英語の資格・検定試験の活用促進に関する行動指針(案))を受けて、英語4技能をバランス良く測定するためにライティングが導入される級が引き下げられることになり、先駆けて2級からライティングの実施がスタートしました。

また、4級・5級では合否にかかわらず任意で受験できるスピーキングテストが開始したのもこのタイミングです。

【2017年】準2級・3級ライティングを導入

2017年からは、2級につづいて準2級と3級でもライティングが導入されました。

2017年に変更された問題形式は、2023年までつづいていました。

【2020年】PCで受験できる「英検S-CBT」を毎週土日に実施

英検S-CBTとは、PCで受験できる英検です。
もともと「英検CBT」という名称で 2013年からスタートしていました。

試験会場で受ける従来型の英検との違いは、試験の開催頻度です。
従来型は年3回のみですが、S-CBTは毎週土日に開催されています。
S-CBTは2018年には月1回開催、2020年からは毎週末開催と徐々に開催頻度が増えていきました。

また、従来型英検は一次試験と二次試験を別日で実施しますが、S-CBTはすべて同日に開催するのも特徴です。
S-CBTではライティングはタイピングもしくはペンで手書き、スピーキングは吹き込んだ音声を録音する形で回答します。

関連記事:英検は落選していない!認定された新型英検を徹底解説!【英検2020 S-interview・1day・英検CBT】 | ESL club ブログ

新しく英検に追加された問題形式と対策

2024年度のリニューアルで、ライティングの問題が1題から2題に増えました。

従来の要約問題はそのままに、3級と準2級には「Eメール問題」が、2級・準1級・1級には「要約問題」が追加されています。

ここでは、英検協会が公表しているサンプル問題をもとに、級ごとの問題の概要と対策を解説します。

3級ライティング「Eメール問題」

Eメール問題は、友人から届いたメールの返信を考える問題です。

メールには質問が2つ記載されていて、該当箇所には下線が引かれています。
宛先や挨拶文は問題用紙に書かれていて、本文部分のみを記入すれば大丈夫です。
解答は15〜25語で作成するよう指定されています。

採点は内容・語彙・文法の3つの観点でおこなわれます。
それぞれ0〜3点の4段階で評価されたうえで、CBTスコアへと変換される仕組みです。

■3級Eメール問題を解くコツ:1つの質問に対し、1文で解答する

指定された語数が少ない3級のEメール問題では、1つの質問に対して1文で解答を作成します。

リニューアルに先駆けて公開されていたサンプル問題の模範解答は、次のような構成になっています。

(1)自分の感想  :We had a great time!

(2)質問1への返答:There were twelve people at the party.

(3)質問2への返答:The food was great! We had some pizza.

関連記事:【英検3級ライティング対策】 Eメール問題対応!攻略のコツや注意点を紹介

準2級ライティング「Eメール問題」

準2級のEメール問題も、友人から届いたメールの返信を考える問題です。

メールには下線が引かれていて、その内容を深堀りするための質問を2つ書くように求められます。
宛先や挨拶文は問題用紙に書かれていて、本文部分のみを記入する形式です。
回答の語数は40〜50語と指定されています。

採点は3級のEメール問題と同じく、内容・語彙・文法の3つの観点です。
それぞれ0〜4点の5段階で評価されたうえで、CSEスコアへと変換されます。

■準2級Eメール問題を解くコツ:質問2つのあとに尋ねた理由を書く

準2級のEメール問題は、質問2つを記入したあとに、質問した理由を詳細に記載するという流れで書いていきます。

英検協会が公表しているサンプル問題の模範解答は、以下のような構成で作成されています。

(1)メールを読んだ感想:I’m surprised that you have a robot pet.

(2)質問1:Do your friends also have robot pets?

(3)質問2:If so, what kind of animal is popular?

(4)質問した理由:About your question, I think robot pets will improve. Think about how much smartphones have changed. They can be used for many hours because of the improvement in technology.

関連記事:英検準2級ライティング予想問題|模範解答と2024年度から始まるEメール練習問題も紹介 | ESL club ブログ

2級・準1級・1級ライティング「要約問題」

3つのパラグラフから構成された説明文を、指定の字数で要約する問題です。

問題形式は2級から1級まで共通ですが、級が上がるにつれて、説明文の語数もライティングする要約文の語数指定も増えていきます。

英検協会が公表するサンプル問題によると、各級の回答の語数目安は次の通りです。

  • 2級 :約150語→45〜55語
  • 準1級:約190語→60〜70語
  • 1級 :約300語→90〜110語

採点の観点は意見論述と同じく、内容・構成・語彙・文法の4つです。
2級と準1級は0〜4点の5段階で、1級は0〜8点の9段階で評価され、CSEスコアへと変換されます。

■2級・準1級・1級要約問題を解くコツ①:1つのパラグラフを1文で要約

パラグラフごとに話題が展開されているため、1つのパラグラフを1つの文に要約します。

その際に、順接・逆説などのパラグラフごとのつながりを把握し、接続詞などで表すのもポイントです。

英検協会が公表している2級のサンプル問題では、第1パラグラフの内容と模範解答の1文目が以下のようになっています。

本文:

When students go to college, some decide to live at home with their parents, and others decide to rent an apartment by themselves. There are other choices, too. These days, some of them choose to share a house with roommates.(大学に通うにあたって、一軒家で両親とともに住む人もいれば、アパートで一人暮らしをする人もいる。さらに、選択肢はもう1つある。最近はルームメイトたちと一軒家をシェアする人もいる)

要約文:

These days, some college students share a house with roommates.(最近では、一軒家をルームメイトたちとシェアする大学生もいる)

■2級・準1級・1級要約問題を解くコツ②:本文で出てきた表現を言い換える 

2級までであれば、本文に出てくる表現を流用してもそこまで評価に響きません。
しかし、準1級以上にチャレンジするのであれば、本文の表現を極力言い換えて回答を作成しましょう。
そうすることで英語の語彙力をアピールでき、加点につながります。

たとえば2級のサンプル問題は、イギリスの国立博物館の入園料についての説明文です。
国の方針により入園料が無料になったことについて、本文と模範解答では次のように表現されています。

本文:〜 became free of charge(無料になった)

模範解答:free admission(無料入場)

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まとめ

2024〜2025年にかけて、英検が大幅にリニューアルされます。
2024年度のリニューアルでは、3級以上のライティングが1題から2題に増えました。
さらに2025年度には、準2級と2級のあいだに「準2級プラス」という級が新設されます。

いずれも、英語4技能をより正確に測るための対策として導入されていますので、頑張りが評価されやすくなったと言えるでしょう。

2024年に追加されたライティングのEメール問題や要約問題は、解き方のポイントを掴んでしまえば難しくありません。
これまで通りに過去問や参考書を活用しながら、英検対策に取り組んでみてください。

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