こんにちは。英語を教えない英語塾『ESL club』です。
海外赴任から帰国した後に、「うちの子は帰国子女なのに英語を話せないままだった」という悩みを抱えている保護者の方も少なくありません。
子どもにバイリンガル並の英語力を身につけてもらうためには、保護者が主体となって渡航前から英語教育を実施することが大切です。
今回は、帰国生(帰国子女)が英語を使えない理由と、英語ができるようにするための方法を紹介します。
これから海外赴任する方も、帰国後の方も、子どもの英語力をアップさせるためにぜひ参考にしてください。
目次
帰国子女の英語力は4タイプ
帰国生と言っても、全員がネイティブ並みに英語を話せるわけではありません。
帰国生の英語力は、次の4タイプに分けられます。
- 成熟した英語と日本語が使える(バイリンガル)
- 英語はできるが日本語は苦手
- 年齢に見合った日本語は使えるが英語は幼稚
- 英語も日本語も中途半端(ダブルリミテッド)
これほど差が出るのは、滞在中の経験や、帰国後の環境の変化が影響しています。
関連記事:【小学生で英検2級】3年間海外在住だった帰国子女の小学生が英検2級に合格したエピソード
帰国子女の英語力に差がある理由
「帰国生」と一口に言っても、英語力が千差万別な理由は次の5つにあります。
- 英語準備コースに通ったかどうか
- 現地で通った学校の違い
- 住んでいた国・地域の公用語の違い
- 海外滞在時期・期間の違い
- 帰国後の学習習慣の違い
それぞれ詳しく見ていきましょう。
英語準備コースに通ったかどうか
英語準備コース(ESL)とは、現地の語学学校が運営する、海外渡航中の子どもや留学生向けの講座です。
渡航直後から集中的に英語を学べるため、現地の人とのコミュニケーションに必要な基礎を身につけられます。
しかし、近隣に英語準備コースを実施している語学学校がなく、いきなり現地校に入学する場合には注意が必要です。
授業やネイティブとのコミュニケーションについていけず、英語がなかなかできずに苦しむため、親御さんや外部のサポートがとても重要になります。
現地で通った学校の違い
海外在住中、日本人学校に通った場合は、英語力が身につきづらくなります。
英語圏の国で生活していても、学校でも家庭でも日本語中心のコミュニケーションをすることになってしまうためです。
もし英語準備コースで集中的に勉強したとしても、英語を使う機会があまりないままだと、せっかく学んだ内容を忘れてしまうリスクがあります。
住んでいた国・地域の公用語の違い
そもそも渡航先が英語圏でなければ、コミュニケーションで英語を使う機会は少ないでしょう。
海外に移住すると、現地で話されている言葉を中心に勉強することになります。
世界にはフランス語やスペイン語を公用語としている国も多く存在します。
他にもドイツ語、ロシア語、中国語、韓国語などが使われている国で暮らしていた帰国生もいるでしょう。
もし周囲に帰国生がいて「ぜんぜん英語を話せない」と感じた場合、別の言語の勉強に時間を割いていたかもしれません。
そうした背景を想像しながら接することも大切です。
海外滞在時期・期間の違い
英語の「スピーキング」と「リスニング」の基礎力が身につけやすいのは、7歳ごろまでです。
一方で、「リーディング」と「ライティング」の基礎を身につけるには、小学校6年生ごろまでかかると言われています。
しかし、一般的な海外駐在員の赴任期間は3〜5年ほどです。
そのため、十分な英語力が身につく前に帰国してしまうケースも多くなっています。
帰国後の学習習慣の違い
帰国後に日本語中心のコミュニケーションへと変わったことで、英語を忘れてしまうこともあります。
「環境が変わった途端に英語が出てこなくなった」「日本語を話すうちに英語を忘れてしまった」というお話は、教室でもよく聞くお悩みです。
海外滞在中にはネイティブと互角の英語力を身につけていたとしても、帰国後に英語を使う機会がないと、英語力が低下してしまうでしょう。
帰国子女が英語をできるようになる必要性
そもそも、なぜ日本に帰国した後も英語力を高める必要があるのでしょうか。
その理由は主に2つあります。
- 帰国生入試を利用するため
- 留学や就活に活かせる資格を取るため
それぞれ解説していきます。
帰国生入試を利用するため
帰国生入試の試験科目は、英語だけでなく算数や国語、面談などもあります。
また、中学受験では英語が試験科目に含まれていないケースも珍しくありません。
ただし、入学後は英語力がある程度身についていることを前提に授業が進んでいきます。
授業についていくためにも、一定以上の英語力が必要です。
留学や就活に活かせる資格を取るため
帰国生は海外経験を通して、グローバルな視点・視野を養いやすくなります。
そのため日本に帰国した後に、海外留学やワーキングホリデー、外資系企業への就職などへ興味を持ちやすいことが特徴です。
とくに留学や就活ではTOEFLやTOEICを取得すると有利になるため、資格取得を目指して英語力を高めておく必要があります。
帰国子女が英語を話せるようになるコツ
海外生活を通して子どもの英語力を養うには、渡航前からの準備が肝心です。
ここでは渡航前・滞在中・帰国後に分けて、英語ができるようになるコツをそれぞれ解説していきます。
【渡航前】英語の基礎力を身につける
渡航前に英語の基礎を身につけさせることで、滞在中もネイティブと臆せず話せるようになるでしょう。
海外子女教育振興財団(JOES)では、保護者向けに渡航後の子どもの教育について学べるセミナーや教育相談も実施しています。
また英語塾のESL clubでも、帰国生の英語力サポートが可能です。
こうしたサービスを利用して英語力を身につけて、安心して海外渡航に望みましょう。
参考:赴任前子女教育セミナー | 海外子女教育振興財団コーポレートサイト
【滞在中】英語ネイティブと積極的に交流する
海外滞在中は、英語ネイティブと交流しやすい環境に身を置くのが効果的です。
たとえ英語圏以外の国であっても、現地のインターナショナルスクールに通うことで、オールイングリッシュの環境で過ごすことも可能です。
ただし、いきなりインターナショナルスクールの授業を受けても、十分に理解できず、英語に対して苦手意識を持ってしまうリスクがあります。
そうならないよう、日本人向けのオンラインレッスンを活用して、英語の基礎力を身につけるのがおすすめです。
関連記事:インターナショナルスクールとは?入学条件や学費、入学するメリット・デメリットを解説
関連記事:オンラインの魅力―ESL clubのオンラインは、何が違うのか?―
【帰国後】継続的に英語を勉強する
帰国した後も、継続して英語をインプット・アウトプットできる機会を設けることが重要です。
子どもが率先して英語の動画や本を読んだり、海外の友達とオンラインでやり取りしたりする習慣があれば、英語力をキープしやすいでしょう。
英語ができない帰国子女が話せるようになるための学習法
帰国生が日本で英語ができるようになるために、おすすめの方法は次の3つです。
- 帰国子女が多い学校に通う
- 英語学童に通う
- 帰国子女に対応した英語教室で学ぶ
それぞれ詳しく見ていきましょう。
帰国子女が多い学校に通う
帰国後には、日本国籍の子どもを受け入れるインターナショナルスクールや、帰国生の割合が多い学校などに進学するのがおすすめです。
ただし、インターナショナルスクールは学費が非常に高額なため、通える家庭はかぎられています。
なかには週末だけ利用できる英語補講校を設けているケースもあるので、家計に無理のない範囲で検討してみてください。
ただし、いずれも高度な英語スキルを持った子と一緒に学ぶことになります。
授業についていけなかったり、劣等感を抱いたりするリスクもある点には要注意です。
関連記事:インターナショナルスクールでよくある後悔8選!対策方法や体験談も紹介
関連記事:インターナショナルスクールに通わせている親の年収は?子どもに高度な英語教育を受けさせる方法を解説
英語学童に通う
公立校や帰国生向け教育プログラムがない私立校に通いながらでも、オールイングリッシュの環境で過ごせるのが英語学童です。
ただし、対象年齢は小学生のみで、児童の英語力には差があります。
海外経験のない子も多く通うため、レベルが合わず期待通りの効果が出ないかもしれません。
帰国子女に対応した英語教室で学ぶ
英会話教室や英語塾の中には、帰国生向けのレッスンプログラムを用意しているところもあります。
そうした教室・塾では、講師自身も海外滞在経験者が多いのが特徴です。
元帰国生の講師が担当になれば、帰国生特有の悩みや不安に寄り添いながらサポートしてもらえるでしょう。
また、マンツーマンレッスンであれば他の子と比較されることもないので、子どものペースに合わせて無理なく学べます。
英語に苦手意識のある帰国生にはとくに、英会話教室や英語塾がおすすめです。
ESLclub生徒様インタビューとして、国内の私立中学校に通うY.Yさんにインタビューしました。
「帰国子女なら英語ができる」という周囲からの思い込みに悩んで、英語の勉強を本格的にスタートしたYさん。ESLclubで成長してきた過程や、学習方法について記事にまとめましたのでぜひご覧ください。
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まとめ
英語をはじめ、語学力を身につけるスピードは大人よりも子どもの方が速いと言われています。
だからと言って、英語圏の国で暮らすだけで、バイリンガル並の英語力が自然と身につくわけではありません。
滞在する環境や子どもの適性に合った英語基礎力を身につけたうえで、現地のネイティブと交流できる機会を数多く設けてあげましょう。
また、帰国後もせっかく身につけた英語を忘れてしまわないように、継続して学びつづけることが大切です。
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