こんにちは。英語を教えない英語塾『ESL club』です。
「英検準1級の合格点は何点?」
「英検準1級の受験を検討しているけど、レベルや合格点がわからないから不安」
「問題形式のリニューアル後は、英検準1級のレベルはどうなるの?」
と悩む方も多いでしょう。
英検準1級は2級と比較しても、さらに高度な問題が出題されます。
難易度は高いものの、英検準1級の合格に才能は必要ありません。
目標級のレベルと自分のレベルを把握し、ギャップを埋めるために学習しつづければ必ず合格できます。
今回は、英検準1級の受験を検討しているあなたのために、今日は英検準1級の合格点、レベル、難易度、問題傾向、単語レベルや合格までに必要な学習時間を、余すところなくお伝えします!
【こんな人にオススメです!】
・「英検準1級にはどんな問題がでるの?合格点や難易度はどれくらい?」
・「英検準1級を受験しようか悩んでいるけど、レベルがわからないから受かるか不安…」
・「英検準1級に受かるためには、どのくらい勉強しないといけないの?」
関連記事:英検準1級の合格点・レベル・問題傾向・合格に必要な学習時間などを完全まとめ!
目次
こちらもあわせてご覧ください
2024年度第1回試験から、英検の問題形式がリニューアルされています。
最新の情報を参考に、英検対策を進めていくことをおすすめします。
詳しくは英検の問題形式変更についてまとめた記事をご確認ください。
英検準1級のレベル
まずは英検準1級のレベル感を、問題の難易度、語彙の難易度、2級との違いの3つの観点から見ていきましょう。
英検準1級のレベルは英検協会によると「大学中級程度」
英検準1級のレベルを知るために、まずは英検協会のHPを見てみましょう。
英検協会HPには、英検準1級〜1級のレベルは
リーダー(品格)の英語
・ライティング、スピーキングを含む4技能の総合力を測定
とあります。
その中でも英検準1級は
大学中級程度
とあります。
出典:各級の目安|英検
しかし、「結局、英検準1級はどのくらい難しいの?」という疑問が、この情報だけでは拭えないかと思います。
ですのでここからは、ESL club独自の視点で英検準1級のレベルを暴いていきます!
英検準1級に出る単語のレベルは?
英検準1級に挑戦する上で、まずチェックしてほしいのが「英検準1級レベルの単語がしっかりと身についているかどうか」です。
いくら、リスニングが得意で、リーディングの読解力が高くても、英検準1級レベルの単語がわからなければ合格はできません。
そんな英検準1級の単語レベルも「大学中級程度」、語数で言うと約7,500〜9,000語です。
語数で言われてもぴんと来ないかと思いますので、英検準1級レベルの単語を10個ほどピックアップしてみました。
・alter 変える(かえる)
・inception 初め(はじめ)
・bulky かさばった
・stray はぐれる
・persecution 迫害(はくがい)
・ruthlessly 冷酷にも(れいこくにも)
・shudder 身震いする(みぶるいする)
・proponent 支持者(しじしゃ)
・customary 習慣的な(しゅうかんてきな)
・perplexing 混乱させる(こんらんさせる)
これら全ての単語の意味を知っておく必要はありません。
しかし、もし「ぜんぜん知らない単語ばかりだ!」という状況であれば、英検準1級合格に向けて語彙力の強化が必要です。
英検準1級対策で一番苦労するのはこの語彙力強化だといっても過言ではありません。
例えば、高校の授業レベルやセンター試験レベルでは出てこないような難しい英単語が普通に出てきます。
今まで英検2級までは「どこかで見たことがある」という単語が多かった人も、英検準1級になった途端、「え?全く見たことない…」と感じる単語が一気に多くなり、点数が全くとれないということも起こりうるのです。
ですので、英検準1級に合格するためには、語彙力強化は必要不可欠です。
こちらの「【たった5分でできる英検準1級単語テスト】レベル診断と学習アドバイス付き!」でもっと詳しい英検準1級単語レベルのチェックができます。テスト結果に応じた学習アドバイスもついています。5分程度でできますので、ぜひやってみてください。
英検2級との違い
英検準1級と2級との主な違いは、語彙の多さと難解さです。
各級で求められる英単語の語彙は、次のようになっています。
2級も高度な単語を数多く扱ってきましたが、準1級ではさらに1,800語近く追加されます。
そのため、地道な暗記が必要です。
また、長文などで扱うトピックも、新聞記事を想定したさらに難解なものになります。
文法も2級に引き続き分詞構文や従属接続詞、難解な時制などが使われ、文章自体の長さも伸びる傾向にあります。
関連記事:英検準1級の単語 5分テスト!レベル診断とおすすめの覚え方、勉強法も解説
英検準1級の合格点は?
次に英検準1級の合格点から、難易度を見ていきましょう。
一次試験の合格点
英検協会によると英検準1級の合格点は以下の通りです。
【英検準1級合格点】
・一次試験:1,792点(CSEスコア)
・二次試験:512点(CSEスコア)
出典:英検CSEスコアでの合否判定方法について|英検|
「え?CSEスコア?何それ?」
そんな疑問を持った方もいるかと思います。
英検が現在合否を出すために採用している採点方式が「英検CSEスコア」です。
そして、このCSEスコアは、他の受験者の点数などにも応じて変動します。
そのため、CSEスコアを知ったところで結局何点取れば合格なのかわかりません。
そこで、ESL clubでは、過去の受験結果から素点換算でのおおよその合格点を割り出しています。
英検準1級合格点は60点 / 86点(得点率70%)です。リーディング合計の合格点は24点 / 41点(得点率59%)、ライティング合計の合格点は11点 / 16点(得点率69%)、リスニング合計の合格点は25点 / 29点(得点率86%)が目安になります。
この点数が取れれば、ESL clubでの経験上、まず合格できます。(しかし、合格を必ず保証するものではありません。あくまで目安としてください。)
なお、この点数配分ではリスニングの目標点を高めに設定しています。
もし、「リスニングがどうしても24点取れない!」ということであれば、その足りない点数分をリーディングかライティングで稼げれば大丈夫です。
厳密に言うと、素点の点数が同じだからと言って、CSEスコアも同じになるわけではありません。
しかし、素点での合格点はCSEスコアの特徴を考慮して、多少余裕のある設定にしているため問題ありません。
この素点での合格点を目標に、英検準1級対策を進めていきましょう。
CSEスコアの算出方法については、以下の記事で徹底解説していますので参考にしてください。
関連記事:英検CSEスコアの出し方や判定方法は?自己採点できる素点−CSEスコアグラフを公開
関連記事:英検一次試験の合格点ラインは何点?準1級・2級・準2級・3級・4級・5級の目安基準を紹介
二次試験・面接の合格点
CSEスコアでの英検準1級二次試験の合格点は、512点/750点(得点率68%)です。
質問は全4問で、一次試験と同様に実際の配点は公表されていませんが、「音読」「各質問への回答」「アティチュード(態度や姿勢)」が評価対象となります。
ESL clubでは、スピーキングは得点率61%を目安に対策を実施しています。
一次試験同様、二次試験についても、ESL clubにおける過去の受験結果から合格点を割り出したものです。
繰り返しになりますが、合格を保証するものではありません。あくまで参考程度にしてください。
TOEICやTOEFLのスコアに換算すると?
英検準1級をTOEICやTOEFL iBTのスコアに換算した場合の目安は、次のとおりです。
【英検準1級のレベル目安】
- TOEIC:約740~820点
- TOEFL iBT:約80~89点
TOEICの740~820点は、実務でビジネス英語を十分使いこなせると評価されるスコアです。外資系企業への就職や、国内企業でも海外の企業・拠点とのやり取りが多いポジションも視野に入ります。
TOEFL iBTの80~89点は、アメリカの難関大学も目指せるレベルに相当します。入学後のレポート作成時も、安定した英文を作成可能です。
そのため英検準1級は、日常シーンだけでなく、ビジネスやアカデミックな領域でも英語を使いこなせるとされるレベルだと言えるでしょう。
英検準1級の試験内容
次に、英検準1級ではどのような問題が出題されるか見ていきましょう。
英検準1級では、一次試験でリーディング・ライティング・リスニングの3つの技能が、二次試験でスピーキング技能が評価されます。
それぞれの問題構成は以下の通りです。
【一次試験】リーディング
英検準1級リーディングでは
- 【大問1】短文の語句空所補充
- ・【大問2】長文の語句空所補充
- ・【大問3】長文の内容一致選択
の3つの大問が出題されます。
この問題構成は英検2級リーディングと全く同じです。
大問ごとに問題を見ていきましょう。
リーディング大問1|短文の語句空所補充
英検準1級リーディング大問1は「短文の語句空所補充」になります。
出典:英検準1級2023年度第3回
このように、空所付きの英文と選択肢が4つ提示され、適切な選択肢を1つ選ぶ問題が22問あります。
知識さえあれば解ける問題です。ですが、このリーディング大問1、英検準1級の中で最も単語レベルが難しいです。しっかりと語彙力強化をしていく必要があります。
ただし、大問1で満点が取れなくても、その他の大問でしっかり点数が取れれば十分に合格できます。
通常、大問1に出題される単語を完璧に覚える前には、英検準1級には合格できてしまいます。
(後ほど説明する「英検準1級一次試験合格点」を参考にしてください。)
リーディング大問2|長文の語句空所補充
英検準1級リーディング大問2は「長文の語句空所補充」になります。
この大問2では、以下のように、パッセージが2つ出題されます。
【大問2-①】
出典:英検準1級2023年度第3回
【大問2-②】
出典:英検準1級2023年度第3回
このように、各パッセージ3つずつ、合計6つの設問が出題されます。
パッセージの空所に当てはまる選択肢を選ぶ問題です。
この「長文の語句空所補充」では、パッセージの流れをつかむ読解力に加え、適切な選択肢を選ぶための語彙力も必要となります。
比較的苦戦する受験者も多いので、「長文の内容一致選択」問題である大問3を優先的に対策し、大問3でしっかりと点数が取れるようになってからこの大問2の対策をするのも1つの手です。
リーディング大問3|長文内容の一致選択
英検準1級リーディング最後の大問である大問3は、「長文の内容一致選択」になります。
この大問3では、次の3つのパッセージが出題されます。
【大問3-①】 説明文・評論文など(設問3つ)
出典:英検準1級2023年度第3回
【大問3-②】 説明文・評論文など(設問3つ)
出典:英検準1級2023年度第3回
そして、それぞれの長文には以下のような内容に関する質問文と選択肢が設定されています。
出典:英検準1級2023年度第3回
この選択肢から適切な回答を選択する問題になります。
各形式の設問数は、
- 大問3-1:3問
- 大問3-2:4問
の計7問になります。
英検準1級レベルの単語を覚えていることはもちろん、制限時間内に長文を読み解いていける読解力が必要になります。
また、設問の英文も長くなっており、選択肢を選ぶにも時間がかかります。
もしあなたが、上記の英文を見た瞬間に「長い…」と気後れするようでしたら、英検準1級合格に向けて十分な英文量を読んでいるとは言えないかもしれません。
日頃から大量の英文を読み、準1級リーディングの長文も特に長いと感じないようにしておきましょう。
長文問題の点数を上げるためには、まずは何より単語力です。そして、日頃の多読で長文への耐性をつけておき、その後、形式ごとに解き方をマスターして問題演習を積めば、確実に点数は伸びてきます。
関連記事:英検準1級リーディング・長文問題対策|このコツさえ押さえれば合格点が取れる!
【一次試験】ライティング
次にライティングです。
実際の問題を見てみましょう。
【大問1】要約問題
出典:2024年度 実用英語技能検定(英検) 問題形式リニューアルサイト
要約問題は300語ほどのボリュームの英文を、90〜110語程度に要約する問題です。
問題文は3パラグラフに分かれていて、1つのパラグラフに1つの主張が書かれています。
そのため、各パラグラフを30語程度にまとめた文を1文ずつ、合計3文で記載するとスムーズです。
要約文を作成するにあたって、パラグラフ同士が順接関係にあるか、逆説関係にあるかといったつながりを把握します。
そのうえで、2文目と3文目の文頭に接続詞をつけて、論理構成を整えましょう。
意見論述問題と違って英文エッセイの構成にのっとる必要はありません。
【大問2】意見論述問題
出典:英検準1級2023年度第3回
着目すべきポイントは
① 与えられたTOPICに関してエッセイを書く
② POINTを2つ使って自分の主張をサポートする
③ 構成は、”introduction”, “main body”, “conclusion”
④ 語数の目安は120~150語
という点です。
エッセイの構成は2級ライティングと大して変わりませんが、特筆すべき違いは、自分の主張をサポートするために与えられたPOINTを2つ使わないといけない点でしょう。
自分が書きたい理由ではなく、与えられたPOINTから選ぶ必要がありますので、この点は注意が必要です。
意見論述問題も要約問題も、採点基準は
① 内容
② 構成
③ 語彙
④ 文法
の4つで、それぞれ5段階で評価され、CSEスコアとして換算されます。
「採点基準についてもっと詳しく知りたい!」「英検準1級ライティングの書き方を知りたい!」という方は、「【英検準1級ライティング対策】合格ライン突破の英作文が書ける3つのコツ」を読んでみてください。英検準1級ライティングで押さえるべきポイントをまとめてあります。また、ESL clubバイリンガル講師による模範解答付きの予想問題もあります。ぜひ、英検準1級ライティング対策で活用してください。
【一次試験】リスニング
英検準1級リスニングは、以下の3つの大問で構成されています。
・【大問1】会話の内容一致選択
・【大問2】文の内容一致選択
・【大問3】Real-Life形式の内容一致選択
そして、設問数は
・大問1:12問
・大問2:12問
・大問3:5問
の合計29問になります。
では大問ごとに、詳しく見ていきましょう。
【大問1】会話の内容一致選択
大問1は「会話の内容一致選択」で、英検2級リスニング大問1と同じ傾向の問題となります。
では、実際に英検本番で流れた音声を見てみましょう。大問1はスピーカー2人の会話になります。
男性: You look really stressed. What’s up?(とてもストレスを感じてるみたいだね。どうしたの?)
女性:I’m way behind on writing this article about American composers. I’m not sure I can make tomorrow’s deadline. (アメリカの作曲家に関する記事の執筆が、大幅に遅れてしまっているんだ。明日の締め切りに間に合うかどうか自信がなくて)
男性:Let me give you a hand.(手伝おうか?)
女性:Really? That’d be fantastic. Thanks.(本当に?それは素晴らしい。ありがとう)
男性:Not a problem. I’ve been in your situation before.(問題ないよ。僕も前に同じような状況になったことがあるから)
女性:Would you mind doing some fact-checking? I need to confirm my sources.(それでは、ファクトチェックをしてもらえませんか?自分の情報源を確認したいんです)
男性:Not at all. Just let me read the draft first, and then I’ll get on it.(全然構わないよ。まずは原稿を読ませてもらって、それから取り掛かるね。)
Question: Why is the woman concerned?(なぜその女性は心配しているのですか?)
いかがでしょうか?
準1級リスニング大問1の特徴は、このスピーカー同士のやりとりの多さです。
2級リスニング大問1では、各スピーカーが2回発言する流れでした。そして、この発言回数はどの設問も同じでした。
しかし、準1級リスニング大問1の今回の問題を見ると、男性が4回、女性が3回、合計7回も発言しています。
また、発言の回数は設問によっては、4回だったり、5回だったり、今回のように7回だったりと、固定されていません。
これはどういうことかというと、
・会話量が長くて、内容を記憶しておくことが難しい
・そろそろ会話が終わると思って気を緩んでしまって、最後までしっかりと聞きとれなかった
ということが起こりうるということです。
なので、準1級リスニング大問1は思ったよりも長く会話が続くことをあらかじめ想定して、気を緩めずにリスニングを続ける必要があるのです。
さて、次は設問を見てみましょう。問題用紙には以下のような選択肢が書かれています。
出典:英検準1級2023年度第3回
この中から適切な選択肢を選ぶ問題になります。
選択肢自体は、2級リスニング大問1同様、そこまで長くなく、音声内容をしっかり聞き取れていれば問題なく正解できる難易度です。
こういった問題が12問続くのが英検準1級リスニングの大問1になります。
【大問2】文の内容一致選択
英検準1級リスニング大問2は「文の内容一致選択」になります。
大問2は大問1とは異なり、会話ではなくスピーカー1人によるナレーションになります。
音声の流れは以下の通りです。
① ナレーション
② ナレーションの内容に関する質問(2問)
英検2級リスニングにも「文の内容一致選択問題」はありましたが、準1級リスニング大問2の大きな特徴は1つのナレーションに設問が2つ出題されるという点です。
ですので、どういった質問が2つ聞かれるかわからない状態で、しっかりとナレーションの内容を記憶しておく必要があります。
これがかなりの高難度なのです。
英語音声自体は聞き取れても、記憶の保持が難しく、質問を聞いて答えるときに、「あれ?どういった内容だったか思い出せない…」となりがちです。2級リスニングに比べて、かなりの練習が必要になるでしょう。
では、具体的に、英検本番で流れる音声を見てみましょう。
① ナレーション
Typhon was one of the most terrifying creatures in ancient Greek mythology. He was believed to be a giant whose lower body was that of a snake, and he had enormous wings. Typhon could breathe fire and create powerful storms, and he threw large rocks during battles. According to legend, Typhon had numerous offspring, many of which were fearsome creatures. They included the three-headed dog who guarded the entrance to the underworld.(テューポーンは、ギリシャ神話の中で最も恐ろしい生物の1つです。巨人であり、下半身がヘビで、巨大な翼を持っていると信じられています。テューポーンは火を吹き出し、強力な嵐を起こし、戦闘中に大きな岩を投げました。伝説によれば、テュポーンは多くの恐ろしい生物をもうけました。それには冥界の入口を守る三つ首の犬も含まれています)
Greek myths often helped to explain the natural world. In one story, Typhon rebelled against Zeus, the ruler of the gods, trying to take his place. After a long battle, Zeus managed to defeat him using lightning bolts and then threw Typhon into a deep hole in the ground. Zeus then placed Mt. Etna on top of him. Mt. Etna is a real volcano, so fire-breathing Typhon appears to have been an explanation for the origin of the volcano. (ギリシャ神話はしばしば自然界を説明するのに役立ちました。ある物語では、テューポーンが神々の支配者であるゼウスに反逆し、彼の地位を奪おうとしました。長い戦いの後、ゼウスは稲妻を使って彼を打ち倒し、その後テューポーンを地中の深い穴に投げ込みました。その後、ゼウスは彼の上にエトナ山を置きました。エトナ山は実在の火山であり、火を吹くテューポーンは火山の起源だとされています)
② ナレーションの内容に関する質問(2問)
No.13 What is one thing that the ancient Greeks believed about Typhon? (古代ギリシャ人がテューポーンについて信じていたことは何ですか?)
No.14 Why was Typhon punished?(なぜテューポーンが罰せられたのですか?)
このように準1級リスニング大問2のナレーションは2級に比べると非常に長いのが特徴です。
しかし、Questionではそこまで細かい内容は問われません。(例えば、「警察署が追跡についてのルールを設けたのは何年ですか?」といった質問はされません。)
ですので、細かい情報よりも、内容を大枠を掴む気持ちでリスニングをしたほうがいいでしょう。
では、次に選択肢を見てみましょう。
出典:英検準1級2023年度第3回
このように、問題用紙には各質問に対する選択肢が4つずつ書かれています。この中から適切な選択肢を選ぶ問題になります。
こういった問題が12問続くのが英検準1級リスニングの大問2になります。
【大問3】Real-Life形式の内容一致選択
英検準1級リスニング最後の大問である大問3は「Real-Life形式の内容一致選択」になります。
この問題形式は2級リスニングでは出題されません。準1級で初めて出題される問題形式になります。ですので、問題傾向を理解し、演習をこなしてしっかりと問題慣れをしておきましょう。
大問3は以下の流れで解いていくことになります。
① 問題用紙に書かれた”Situation”と”Question”を10秒間、読む
② スピーカー1人による説明音声を聞く
③ 最も適切な選択肢を選び、マークシートを塗る
大問1、大問2との大きな違いは、音声を聞く前に問題用紙に書かれた”Situation”と”Question”を読む時間が10秒間、与えられている点です。
では、問題用紙にはどういった内容が書かれているのでしょうか。実際に見てみましょう。
出典:英検準1級2023年度第3回
このように、”Situation”、”Question”、そして選択肢が4つ書かれています。
10秒間でこの”Situation”と”Question”を読みます。実際に読んでみましょう。
Situation: Your son, who is in fourth grade, will go on a school trip on Friday. His teacher is Ms. Klein. At a meeting for parents, the principal says the following.(状況:四年生の息子が金曜日に学校の遠足に行きます。担任の先生はクライン先生です。保護者向けのミーティングで、校長が以下のように話しました。)
Question: What should your son do first on Friday morning?(質問:息子は金曜日の朝、まず何をすべきですか?)
これらの内容を頭に入れた上で英語音声を聞きます。
音声はスピーカー1人による説明になります。
では、実際の音声を見てみましょう。
Good afternoon, parents. As you know, this will be a joint fourth- and fifth-grade trip to Mt. Oakley. Buses will be parked outside the school entrance and will depart at 8 a.m. sharp; students should go directly to their bus without entering the school. Fourth graders will use Bus 1, and fifth graders should board Bus 2. The exception is Ms. Klein’s class, which has volunteered to help load supplies into a van that will follow the buses. These students should meet in the gym at 7:30. Note that students who arrive after 8:00 will have to be driven privately to the destination by a parent or guardian.(こんにちは、保護者の皆様。ご存知の通り、これは4年生と5年生が一緒にオークリーマウンテンへの遠足です。バスは学校入り口の外に駐車され、午前8時ちょうどに出発します。生徒は学校に入らずに直接バスに向かう必要があります。4年生はバス1を利用し、5年生はバス2に乗車する必要があります。例外は、クライン先生のクラスで、バスに続いていくバンへの備品積み込みのお手伝いを希望した生徒たちです。これらの生徒は午前7時30分に体育館で集合してください。なお、午前8時以降に到着した生徒は、保護者または保護者によって目的地までの個別の送迎が必要です。)
このように、今回の問題では遠足の工程説明が音声として流れます。
“Situation”からわかる条件は、
① 子どもは小学校4年生
② クラス担任はクライン先生
の2つです。
この条件を満たすプランは3の”Go to the school gyms.”であることがわかります。
大問3のポイントは、音声が流れる前の10秒間でしっかりと条件をおさえておくことです。
そして、音声を聞きながら選択肢を除外していきます。
例えば、「The exception is Ms. Klein’s class」を聞いた時点で、”Bus1”と”Bus2”は除外できるわけです。
大問2に比べると音声自体も短いですし、1つの音声につき設問も1つしかありません。ですので、音声が流れる前の10秒間を使って、しっかりと条件を把握し、聞くべきポイントを意識できれば、大問2ほどは難しい問題ではないでしょう。
こういった問題が5問続くのが英検準1級リスニングの大問3になります。
【二次試験】スピーキング(面接)
英検準1級一次試験に合格できると、スピーキングを評価する面接形式の二次試験に挑戦できます。
二次試験の問題構成は以下の通りです。
詳しくはこちらの 「英検バーチャル二次試験 準1級」 を確認してもらうと、流れがつかめると思います。
特に練習が必要なのは、イラストのナレーションでしょう。単純に面接官の質問に答える問題ではないので、試験慣れをしておく必要があります。
その後のNo.1 ~ No.4については、聞かれる質問難易度、求められる返答のレベル共に、英検準1級一次試験を合格できた人からすると難しいものでありません。
例えば、最も質問の難易度が高いNo.4では、アカデミックな話題について受験者自身の意見を問う質問が出題されます。
おおよそ準1級ライティングで与えられるTOPICと同じレベルなうえ、2024年度からは問題文に話題導入文が追加されました。
これまでの準1級スピーキングでは、唐突にアカデミックな話題がはじまっている状態でした。
しかし、導入文が加わることで、自然な流れで問題に移れるようになっています。
難易度に大きく関わる変更ではないため、2023年以前の過去問を使った対策も引き続き実施して問題ありません。
苦戦するとしたら「すぐに英語が口から出てこない」といった「スピーキングの流暢さ」になるでしょう。
こればかりは練習を重ねるしかありませんので、英語でスムーズに答えられるよう、何度も面接練習をしていきましょう。
英検準1級合格までに必要な学習時間は?
もちろん、英検準1級合格に必要な学習時間は受験者の現在の英語レベルによって異なります。
ですが、「英検準1級合格までにどのくらい勉強しないといけないの?」と疑問に思っている方もいるかと思いますので、目安となる英検準1級合格までに必要な学習時間をお伝えします。
英検2級から英検準1級合格までに必要な学習時間
英検2級合格者が準1級合格までに必要な学習時間は、約1,600時間です。
1,600時間というと、毎日1時間の学習を続けたとしても、4年以上かかる計算になります。
例えばあなたが、
・学校の授業と宿題で1日約2時間の英語学習
・加えて、1日約1時間の英検準1級対策
→1日合計3時間の学習
を続ければ、必要が学習期間は約1年半まで短縮されます。
もちろん、学校の授業と宿題で学習している内容とレベルによっても異なってきますが、例えば大学受験を控えた高校生が受験勉強として行う学習であれば、準1級の勉強時間として換算しても問題ないでしょう。
このことからわかるように、英検2級合格から準1級合格までは多くの勉強時間が必要になります。
ちなみに上記の必要学習時間は、ESL clubで学習する生徒の様子を見ての試算になります。つまり、効果的な英語学習法を継続した場合の結果です。
もし、「英検準1級合格のためにひたすら文法問題集しか解いていない。」「音読やシャドーイングは全くしていない。」「単語は嫌いだから覚えていない。」ということであれば、もちろん1,600時間での合格は難しいでしょう。
英検準1級の合格点に関するよくある質問
Q.2024年度のリニューアルでどこが変わったの?
A.英検準1級は2024年度のリニューアルで、リーディングとライティング、スピーキングの3つの技能で問題形式に変更が加わりました。変更内容は次のとおりです。
・リーディング:41問→31問に/大問1が7問削除、大問3-1(No.32〜34)が削除
・ライティング:要約問題が追加(大問1が要約になり、意見論述問題は大問2)
・スピーキング:これまで受験者自信の意見を問う問題が唐突にはじまっていたので、前提となる導入文が追加されていた
なお、問題形式は大幅にリニューアルしたものの、試験時間は一次試験、二次試験ともに以前と変わりありません。
Q.英検準1級は何割正解すれば合格できる?
A.ESL clubでは、英検準1級の合格ライン目安を7割と定めて対策しています。
英検準1級の合格基準スコアは、一次試験が1,792点/2,250点(約79%)、二次試験が512点/750点(約68%)で固定されています。
ただし、英検の採点に使われるCSEスコアは、各問題への配点が毎回異なるうえ、合否発表後も公開されることはありません。
そのうえ、ライティングやスピーキングは部分点がつくため、合格ラインを正確に把握するのは困難です。
ESL clubの実績では7割以上正解している生徒は、基本的に合格できています。そのため、7割以上を目標に試験対策に取り組むといいでしょう。
英検準1級の合格点・レベルを把握したら対策に取り組もう!
いかがだったでしょうか。
今回は、英検準1級のレベルを解説してきました。
最初にお伝えしたとおり、もし英検準1級合格を目指すのであれば、まずはそのレベルを知ることが大切になります。
レベルを知ったら、一度、英検準1級の過去問を解いてみましょう。そして、今回お伝えした英検準1級合格点と照らし合わせ、合格まであと何点必要なのかを把握してみてください。つまり、「目標と現状のギャップを知る」ということです。
そしたら後は、合格までにやるべきことを書き出し、計画を立て、毎日、継続して学習をするだけです。
英語は正しい努力を継続さえすれば、日本国内でも必ずできるようになります。
英検をうまく活用し、「自分を自由に表現し、自分らしく世界とつながるための英語4技能」を手に入れましょう!世界は大きく変わってきます!
もし、
「英検準1級に向けて、どうやって勉強していけばいいのかよくわからない…」
「なんとか英検2級までは合格できた。英検準1級合格までにはどのように学習を進めればいいのか知りたい。」
「現状の英語レベルがよくわからないから、英検準1級に挑戦できるのかよくわからない…」
という方がいらっしゃれば、是非一度、私たちESL clubにご相談ください。
ESL clubでは、小学生から高校生まで、英検対策が可能です。
→小学生で英検2級にも合格できるESL club小学部はこちら
→英検、TOEFLから英語難関大学受験まで対策できるESL club高校部はこちら
どんな些細なご相談でも大歓迎です。是非、お気軽にご連絡ください。
- この記事を書いた人
- ESL club編集部
ESL clubは、英検1級・TOEIC 900点・TOEFL iBT 95点以上のバイリンガルによる完全マンツーマンレッスンが特徴の英語スクールです。
小学生で英検2級合格多数、大学受験の英検活用から海外留学準備まで、様々な生徒に英語指導を行っています。そんな日々の指導から得られた知見をブログで発信しています。