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英語ディベートでどんな時代が来ても最強な力を手に入れる -石垣×岡山対談【後編】

事業責任者の岡山と教室長の石垣が、既存の英語教育の問題点について話した前編記事。後編では、社会に出た時に本当に役立つ力とは何か?という話から始まり、「自分らしく生きていくために必要な力」へ、より壮大なテーマへと話が展開します。
英語ディベートをすることで得られる普遍的な力とは、どのようなものなのでしょうか?これまでの日本の教育や常識を覆す2人の会話を、お楽しみください!

<石垣亮太プロフィール>
英語を教えない英語塾ESL club 教室長兼プランナー。化粧品業界のマーケターとして内資と外資で幅広く経験を積む。実社会でまるで役に立たない知識や、自分の思考を奪う学校教育の仕組みにかねてより強い疑問と危機感を抱いており、昇進オファーのタイミングで思い切って教育業界へ転職。

 

<岡山太プロフィール>
英語を教えない英語塾「ESL club」事業責任者 兼 個別指導No.1明光義塾英語教科責任者。大学院生時代にJAXAにて高校生向け教育プログラム「きみっしょん」のリーダーを経験したことから、「教育を変えたい」と考え教育業界へ。長期留学経験なし、国内独学で英検1級・TOEFL iBT 100点を達成。自身の英語学習経験を生かし、ESL clubのオリジナルカリキュラムを構築。二児の父。

 

外資や海外で活躍する条件は、流暢な英語を話せるスキルじゃない

岡山)石垣さんは外資で働いていた経験があるんだよね。

 

石垣)外資の化粧品会社でマーケティングを任されてました。前回の記事(リンク貼付)でも言ったとおり、僕は既存の英語教育で負債を抱えたまま終わっていた人だったから、実践的な英語力は身についてなかったんです。最初は周りの社員と比べて、まったく英語が話せませんでしたね。

 

岡山)でも、マーケターとして活躍して、きちんと結果も出してたんだよね?

 

石垣)自分でいうのもアレだけど、重要な仕事を任されることも多かったし、企画もバンバン通ってた。仕事ができるかどうかは、英語が流暢に話せる、話せないの問題じゃなかったんですよ。

 

岡山)じゃあ、なんで?

 

石垣)論理的に物事を考える力があったのと、相手に納得させる話し方ができていたからかな、と。だからこそ、英語力が足りなくても全然問題なく通用したんですよ。

結局、外資で活躍できる人って、英語ぺらぺらの人じゃない。そんな人は腐るほどいます。活躍できるのは、ロジックが組める人なんですよ。ロジックって何?というと、ちゃんと公式があるんです。主張を話し、理由を説明し、具体例を出して、最後にもう一度主張をするという。

 

岡山)その話し方は、すごく説得力があるように聞こえる。

 

石垣)世間でいうビジネススキルって色々あるけど、突き詰めるとこれだと思う。岡山さんも上手いですよね。説明が分かりやすいし、企画や資料作りも上手だし。

 

岡山)確かにミーティングとかでも自分の意見が割と通るんだよね。「やっぱり岡山さんって説得力ありますよね」と言われることも多い。
僕の場合は、大学や大学院のときの研究や論文で鍛えられたんじゃないかな。背景、目的、方法、結果、考察、結論という論文の構成は、ロジックそのもの。問いや主張に対して理由や具体例を考える癖がついてるから、口癖も「例えば」だし。

 

石垣)ロジックが組めて、それを伝えられる最低限の英語力があれば、日本人ってもっと外資や海外で活躍できるんじゃないかな。

 

岡山)それ、外資で働く人みんな言うよね。「日本人は本当に優秀なのにもったいない」って。多分、論理立てて話す力のトレーニングが単純に足りていないんだと思う。だから主張する自信もない。そういう現状を打破するために必要なのが、英語ディベートなんじゃないかと。

 

スキルはもういらない!?足し算の教育より引き算の教育

岡山)英語ディベートというのは自分の意見を論理的に説明し、聞いている人を英語で説得する競技のこと。ざっくりとメリットをまとめると、問題の論点を見抜く力、論理的に主張を組み立てる力、相手を納得させる話し方、情報処理能力など、今の日本人に欠けている力を身につけられるのでは、と。

※1 あなたの知らない英語ディベートの世界。-小野暢思さん対談

 

石垣)こういう「武器」は持っておいて損は絶対ないと思う。英語ディベートができる、イコール、ただ英語が話せます、自分の伝えたいことを英語で表現できますというのとは、わけが違うので。

特に即興型のディベートでは、相手の主張を聴いて瞬時に考えをまとめて、自分の順番が回ってきたら、即興で議論の構成を決めたり、ジャッジ・観客の理解度に合わせて言葉をチョイスすることが求められる。どれだけ頭使ってんだ?という感じです。

実際に英語ディベートの動画を観るとわかるけど、すごくかっこいいし、ビジネス的にもこれ以上使える力は他に無いんじゃないかと思う。こんな大事な能力なのに、ディベートできる人って日本にそんなにいないですよね。

 

岡山)いない。だからこそ国内トップクラスの実績を誇るディベーターの小野さんに協力してもらって独自プログラムを開発したんです。これがESL clubの4つ目の強み。(3つは何かと思う人はぜひ前編(※リンク貼付)読んでください)

 

 

石垣)ここで言いたいのは、英語ディベートで身につく能力は「スキル」じゃないということ。

 

岡山)そうそう!僕たちが提供したい教育は、足し算じゃなくて引き算なんです。社会が求めるスキル、例えば英語やプログラミングスキルなどを子どもにペタペタ貼っていくのは足し算の教育。社会の流れがそう進んでいるからとか、偉い人が勧めているからとかで「今から子どもに身につけさせないと!」と焦っても、得たスキルがこの先ずっと役立つかなんてわからない。

 

石垣)むしろ、これだけ変化が早いと、一瞬で時代遅れになる危険性がある。

 

岡山)そういう「スキル」はいらない。これが引き算の部分ですね。僕たちが提供したいのは、普遍的な力。どんな時代が来ても自分らしく生きていくために必要なものと言い換えてもいいかも。

ちなみに英語ディベートは相手を論破するイメージが強いかもしれないけど、小野さんによれば相手の主張を聞くときは、相手自身が気づいている以上に相手の真意を汲み取れるようしっかり聴くのだそう。となると、おのずと話を聴く力も身につく。

 

石垣)確かに小野さんは優しく聴いてくれるよね(笑)。多様なバックグラウンドを持つ人とコミュニケーションするには、真意を汲み取る力は必須。そういう普遍的な力が身につくのが、英語ディベートの魅力だということか。

 

岡山)まだまだ!英語ディベートをすることで得られるのは、これだけじゃあない。それこそ、この力がついたら教育の目的はほぼ達成!と言えるようなめちゃくちゃ大事な力がある。

 

自分らしく生きるために必要な「疑う力」

岡山)結論から言うと「疑う力」。

 

石垣)なるほど!その通り。疑うことができるようになれば、教育の目的は終了!

 

岡山)なぜ、疑う力が英語ディベートで養われるか?「ディベートは答えのないお題について議論するから」というのが、ひとつの答え。

 

石垣)お題は「日本政府は、キャッシュレス決済を促進するべきである」とか、「バレンタインデーは廃止すべきである」とか、「桃太郎のお供は幸せだったのか」など、異見対立を前提にしたテーマであれば何でも良い。

 

岡山)テーマについて賛成派と反対派に分かれて議論するのを繰り返すことで、自分が常識だと思っていたことや、賛成と信じていたことでも疑ってみることができるようになる。反対派になったらその理由を論理立てて説明しないといけないから、疑う力がどんどん育まれる。

 

石垣)本当は賛成派だったけど、反対派の筋が通った説明を聞いているうちに「(自分の考えが)正解なのか?」と分からなくなることもある。

 

岡山)でも多くの物事って、そうなんですよね。一概にこっちが絶対に正しいとは言えない。例えば「発展途上国での児童労働を許すべきか、許さないべきか?」というテーマが与えられたら「子どもに労働させるなんて!労働するより教育を受ける機会を与えないと!」って思うじゃないですか。

 

でも、ケニア人が相手だと「そもそも学校が通える範囲に無いんだけど?」という意見が普通に出てくる。「え?学校無いの?」と常識が崩れるよね(※2)。
つまり、英語ディベートで世界中の人と議論して、疑うことが当たり前になってくれば「世の中に正解って無いんだ!」ということが嫌でも分かってしまうというわけ。

※2 ちなみに、この後のケニア人の反論がさらに秀逸で、どんどん常識が崩壊していくから、ぜひ『あなたの知らない英語ディベートの世界。-小野暢思さん対談』を読んでほしい

 

石垣)分かっちゃいますね。

 

岡山)そして、一度、疑う力がつくと、自分が持っていた常識や社会の仕組みをどんどん疑うようになる。

 

石垣)「就活って何でみんな同じ時期に同じ格好して同じようなこと言ってやるんだろう?」とか、「なんで仕事は9時〜17時までしなくちゃいけないの?」とか、「何で受験って必要なんだっけ?」とか「自分が乗っているこのレールって本当に安定なの?」とか。やろうと思ったら全部を疑えますよ。

 

岡山)そうして全部を疑った先に残るのは、結局「自分」しかないと思うんだよね。この世に正解なんて無いのだとしたら、究極、自分が正解なんですよ。

僕がディベートを「自分らしさ爆発ツール」だと思うのは、これが理由です。こうすべき、こうあるべきという世間のルールを全て疑っていった結果、正解なんて無いんだから、自分の好きなようにやろう!と思えるようになるんだと思う。

 

 

石垣)だからディベーターは変な人が多い(笑)。変な人って語弊があるかもしれないけど、自分が好きなことを見つけて追求している人って、常識に縛られている人からしたら変に見えるじゃないですか。何でそこまでするの?怖くないの?みたいな。

 

岡山)じゃあ英語ディベートをやる弊害は、変な人になること?(笑)

 

石垣)まあ、今のところ少数派にはなる(笑)。あと、社会や常識に合わせる能力が減るかな。大企業の方がみんな良いって言ってるから大手に就職しようとか、残業するのが普通だから自分もやろうとか、そういうのをいちいち疑うようになるから、ある意味大変かも。「何でこれをすべきなんですか?」って上司に歯向かったり。

 

岡山)そこで上司が一緒に前提を疑えるなら建設的な展開になりそうだけど…。確かに「疑う人材は求めていない」という組織にいるのは辛くなるかもね。でも時代の流れ的に、疑う力は絶対に必要だと思うけど。

 

石垣)必要でしょうね。ビジネスに限ったことではなく、生きていくうえで。

 

岡山)疑うというのも、引き算だと思います。自分の分厚い常識の服を脱ぎ捨てていくイメージ。裸になったときに残っている「好き」と「自分ができること」と、社会にある「解決したい問題」を掛け合わせていったら、人はわりとハッピーに働き、生きていけるんじゃないかと。英語教育の話からは、かなり飛躍しましたけど。

 

石垣)でも本当はつながっているよね。僕はその掛け合わせで、超ハッピーですよ。今のところ(笑)

 

英語ディベートはゲーム感覚で気軽に始められる

岡山)教室長として様々なお子さんを見てきた石垣さん的に、「こんな子には英語ディベートおすすめ!」っていうのある?

 

石垣)「何で生きているんだろう?」とって思っている子。

 

岡山)いいねえ。

 

石垣)シンプルに、「君の答えを探そうよ」って言いたい。

 

岡山)「何で生きているんだろう?」とか、考え始めるとすごく深くて、すぐには答えがでない。けど、その問いを多角的に見られるようになれば、自分なりの答えが導かれるようになるんじゃないかと。

 

石垣)そうですね。あとは英語好きな子でも、何かを表現したい子でも、基本的には英語ディベートは誰にでも恩恵があると思うので勧めたい。小学生だったら「何で勉強するの?」って不満を感じてる子もいいな。

子どもっていつも「何で?」って聞いてくるから好きなんですよね。疑う力がある。だけど、大人になるうちに「こういうものなのか」って思う体験が増えて、どんどん思考力が奪われていってしまう。

 

岡山)それはあるよね。特に中高生になると、親や社会からの期待や欲求が見え始めてくるから、無思考に従う子と「それって本当?」と疑う癖がついている子とでは、その後の人生が全然違ってくると思う。

人生は常に選択の連続だから、その岐路に立ったときに、「ウズベクのあの人は、こう言うだろうな」なんて視点が持てたら最強。疑う力があれば、ちゃんと自分を取り戻せるし、自分にとって精度が高い選択ができるんじゃないかと。

 

石垣)そう考えると、やっぱり英語ディベートはなるべく早い時期から始めた方が良い?

岡山)そうだね。僕は生後6ヶ月から水泳を習っていたから、めちゃくちゃ泳ぎが得意なんだけど。

 

石垣)なに、急に。

 

岡山)でも、泳ぎ方は教えられない。得意だから「教えて!」って言われるんだけど、体が勝手に動いているから分かんない。小さいときに身につけるというのはそういうことだと思う。体の一部になるということ。

 

石垣)それが言いたかったのか(笑)。

 

岡山)以前対談したテニスコーチのいなちん先生※3が言っていたんだけど、「ラケットが体の一部になる」感覚があるんだって。だから小学生から始めればディベート力が自分の手足になるくらい身につくと思う。

※3 リンク貼る『ジュニアテニス指導者が教える世界で活躍するために必要な「自分で何とかする力」の育て方—いなちん先生対談

 

石垣)確かに大人になってからテニスを始めた人って、考えながら打っちゃうんだよね。子どもは遊んでるだけという感覚だから、スッと吸収していくけど。

 

岡山)英語ディベートも、入り口は遊び感覚で良いんですよ。本当にゲームみたいだから。というか、「ゲームだし!」という割り切りが必要ですね。だからこそ安心できる。普通の会話で「私はあなたの意見に反対します」と面と向かって真顔で言われたら、自分が否定されたみたいでけっこうダメージを受ける気がするし。

 

石垣)夜、眠れなくなりそう(笑)。

 

岡山)でも、英語ディベートなら色々な人が安心して参加できるようにするためのルールがちゃんとあるから、大丈夫。英語で話すことも心理的安全につながるし。日本語は主張する言語じゃないから議論しにくいけど、英語は自分の気持ちをはっきりと言葉にする言語だから初心者でもやりやすいんじゃないかな、と。

 

石垣)だからまあ、安心して挑戦してもらえたらと(笑)。ここまでディベートの話をしてきて何ですけど、別にディベートじゃなくても良いんです。でも、早いうちから他人と話す機会がたくさんあるのは子どもにとってプラスだと思うので、その機会の一つに英語ディベートは超おすすめ。

 

岡山)ぜひ、実際に英語ディベートをやっている人の話も聞いてみてほしいです。さっきから何度も登場しているディベートコーチの小野さんと、現役世代のエース格・倉田芽衣さんの対談※4も面白いですよ。

※4 『お堅いイメージとは大違い! 本当はエンタメ的な英語ディベート-小野暢思さん×倉田芽衣さん対談

 

石垣)どんな時代がきても活躍できる普遍的な力を、一緒に育んでいければと思ってます。

 

岡山)楽しみだね。ぜひ挑戦してほしい。待ってます!

 

<後編 終わり>

いかがでしたでしょうか?英語ディベートは海外で活躍の近道でもあり、生きる力を養うチャンスにもなりそうですね。英語ディベートと英会話の違いや、実際にどのくらい英語が話せるようになるのかなど、ご興味・ご関心をお持ちの方はぜひ、以下のページも合わせてご覧ください。

ESL club「英語ディベートスクール

 

(聞き手、執筆:佐野 友美)