本を読むために必要な準備として「フォニックス」と「英単語」をあげましたが、今回はこの本を読むために「英単語を覚える」ことについてお話いたします。
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英単語を覚えるとはどういうこと?
フォニックスは文字を見て正しく発音することができるようになるために非常に有効です。
その一方でフォニックスは単語の意味を教えるものではないため、その音が何を意味しているのかについては別に学ばなくてはいけません。
では意味がわかるとはどういうことでしょうか?
それはずばりその言葉が持っているイメージが頭に浮かぶということです。
単語の持つ音とイメージを結びつけること
これが「本を読むことができるようになるために英単語を覚える」ということです。
では、どう覚えていくのか?
取り組み方は下記の通りです。
イラストを見ながら単語の音を聞く
▼
まねして発音してみる
▼
これを繰り返す
▼
確認としてイラストを見て、単語を正しく発音してみる
(3秒以内に答えられることを目指す!←これ大事です。)
教材としては
①単語とその単語が持つイメージがイラストや写真になっているもの
②単語を一つ一つ発音してくれるもの
③なるべく身の回りのもの、なじみのあるものを指している単語から扱っているもの(子どもにもイメージしやすいので)
を用いることがベストです。
注意することとして、
①必ず声に出してその単語を正しく発音すること
②その単語が持つイメージを頭の中でつくりながら行うこと
③3秒以内に答えられることを目指す
この3つは常に意識して取りかかってください。
(補足ですが、多義語の場合は大切な意味一つにしぼってイメージしましょう。)
これだけで覚える効率が10倍になると思います。
日本語に翻訳するのではなく、その単語のイメージを頭に浮かべることが本当に大切です。
ここを日本語に翻訳することを意識して行ってしまうと、常に日本語を介しながら英語を理解するようになってしまいます。
これではどうしても英文を読むスピードが上がらなかったり、早い英語のリスニングについていけなくなってしまいます。
声に出さずに覚えることは効率が悪過ぎる
ちょっと話がそれるのですが、皆さんカラオケ行きますよね。
そこで、好きな歌を歌う。
ではその歌の歌詞をどうやって覚えたのか、どうやって上手に歌えるようになったのかを思い返してみてください。
きっとCDやYouTube等でその歌を聞きながら、歌詞を見て自分も声に出して一緒に歌って覚えたのではないでしょうか。
じっと歌詞を見つめるだけ、歌詞をひたすら写した、そんな人はごくごくまれでまずいないと思います。
しかし英単語や教科書等の英文を覚えようということになると、なぜか声に出さず、ただCDを聞くだけ、ひたすらながめる、ひたすら書きまくる。
これって効率がとっても悪い気がしませんか?
15/15より15/100
また英単語を覚える際に、「1日15個絶対に覚える!」といって、今日はこの15個、明日は別の15個、その次の日はまた別の15個、、、というように覚えようとしている人がいますが、3日もたてば最初に覚えた15個はけっこう忘れてしまいますよね。
そうではなくて、100個覚えるのであれば、毎日100個やる。
だいたい覚えていればいいかなぐらいの気持ちで100個。
かならず正しく発音して、その単語の持つイメージを頭の中に思い浮かべながら取りかかる。
今日100個やったら、次の日も同じ100個。
で8割ほど覚えたなと思ったら、まだ覚えられない単語2割だけと新しく100個に取りかかる。
1日3回ずつ、声に出して100個取り組めば、1週間ほどで8割ほどは覚えられるかと思います。
100個なら1日30分ほどでしょうか。(1単語5秒×100個=500秒(10分弱)、それを3回で約30分)
もちろん集中してやります。
これによって、15個の単語を1日だけやるのではなく、100個を7日やる。
だから1つあたりの単語でも確認する日数が多くなる分、記憶への定着もよくなるのです。
そして、ちょっと忘れてきたかも(目安は2割ほど忘れてきたかなってところ)と思ったら、以前覚えたものを一気に確認しなおします。
確認のしかたは
「イラストを見て、3秒以内に発音してみる。そしてその発音があっているか、CDを聞いて確認する。」
これだけです。
ちなみに発音できたらだいたいその単語合ってます。
小学生ならイラストも自分で書いちゃいましょう
繰り返しになりますが、単語を覚える手順は下記の通りです。
イラストを見ながら単語の音を聞く
▼
まねして発音してみる
▼
これを繰り返す
▼
確認としてイラストを見て、単語を正しく発音してみる(3秒以内に答えられることを目指す!)
教材としてはすでにイメージが描かれているようなものがあるとベストですが、ない場合は自分でイラストを書いちゃいましょう。
カードをつくると確認もしやすくなります。
表に単語、裏にイラストを書いて、オリジナルのカードをつくってしまうのです。
例えば、ESLクラブの生徒がつくったカードはこんな感じです。
個性が出ていて、本当に面白いですよね。
めんどくさいんじゃないかなと思うのですが、みんなとても楽しそうに書いています。
また自分で書いたものなので、やる気も出るみたいです。
ある生徒が書いたものを別の生徒が当ててみる、といったこともちょっとしたゲーム感覚でやっています。
ある程度レベルが上がってきたら、英語でその意味を書いたり(同義語や英英辞典を用いた説明)、その単語を用いて例文を書いてみることで、その単語を自分で使うという力にもつながっていきます。
洋書の世界に飛び出そう
フォニックスがある程度わかるようになって、身の回りの簡単なものの英単語を覚えたらどんどん洋書の世界に飛び出していきましょう。
最初はとっても簡単な絵本から挑戦です。
この単語の覚え方は大人になってもとても有効です。
是非保護者の方もお子さまと一緒に単語を増やしてみませんか?