「どうしたら子供が英語を学習し続けてくれるだろうか?」
「家庭でできる取り組みにはどういったものがあるのだろう?」
そんな疑問をお持ちではありませんか?
語学学習は「継続が命」です。
しかし、日本で英語を勉強しながらモチベーションを維持することは中々難しいですよね。一体、子どもの英語学習に対するモチベーションを維持するためには、どのような事に気を配っていけばよいのでしょうか?
そこでこの記事では、
・語学学習を継続させる上で最重要なモチベーションについて
・家庭内で取り組めるモチベーションを刺激する具体例について
紹介していきます。
この記事を読むと、モチベーションの正体を理解して、子どもが英語学習を継続するコツについて知ることができますよ。是非最後までお読みください。
目次
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語学学習にはモチベーションが最重要
語学学習にはモチベーションを持つことが欠かせません。語学学習でのモチベーションは、自動車での燃料です。いくら優秀な子供であっても、英語学習へのモチベーションがなければ、学習は一向に進んでいきません。逆にモチベーションさえ失わずに少しずつ前進していけば、誰でも語学は上達させることができます。
語学学習においては「モチベーションを持ち、コントロールしていくこと」が最重要となります。
もう少し詳しく、モチベーションの正体に迫ってみましょう。
モチベーションには2種類ある
英語学習におけるモチベーションの研究は数多く行われています。
有名な研究の一つがガードナーらの研究です。(Gardner,1985;Gardner&Lambert,1972)
彼らの研究をもとに、モチベーションの正体に迫っていきましょう。
ガードナーらの研究によると、モチベーションはざっくりと2種類に分けられます。
「統合的モチベーション」と「道具的モチベーション」と呼ばれるものです。
これらを理解することが、「モチベーションをコントロールすること」に繋がります。
一つずつ見ていきましょう。
統合的モチベーション
統合的モチベーションとは、「学習対象言語を話す人や文化に好意を持っていることから生まれる動機付け」を表します。
「英語圏の人とコミュニケーションを取りたい」「他国の文化を知りたい」「英語の文字や音が魅力的」「海外で暮らしてみたい」
そうした思いは統合的モチベーションに分類されます。
文化や言語に興味を持つことから生まれるモチベーションです。
道具的モチベーション
一方で道具的モチベーションとは、「何か特定の実利的な目的のために学習する動機付け」を表します。
「入試で必要だから」「就職や昇給で有利になるから」「英検に合格したい」「親に褒められたい」
そうした思いは道具的モチベーションに分類されます。
英語を何らかの目的を達成するために使うことから生まれるモチベーションです。
さて、これら二つのモチベーションは決して対立するものではなく、どちらが良い悪いというものではありません。
どちらのモチベーションも持っていて自然なことです。
複数のモチベーションを合わせ持つことで学習を継続させていけるわけですね。
統合的モチベーションを持たせることが継続的な学習に繋がる
その上で是非知っておきたいことは「統合的モチベーションを持つこと」が継続的な学習に繋がるということです。
例えば、人気番組である「Youは何しに日本へ?」に出演する外国人が、日本への初めての渡航なのに日本語が話せたりしますよね。
彼らはアニメや日本の伝統技術が好きだったりと、「日本文化を知りたい」という想い(統合的モチベーション)を持ちながら、自国で継続して勉強してきているから話せるのだと考えられます。
一方で、「受験のために英語を勉強しなくては」といった道具的モチベーションは、学習が短期的になり易い傾向があります。
受験が終わったその日から勉強をしなくなってしまう、ということを良く聞きますよね。
それは道具的モチベーションがなくなってしまったからだと考えられます。
つまり、子供の統合的モチベーションを刺激できれば、英語に興味を持ち、長期にわたって学習を継続できる可能性が高まっていきます。
もちろん目の前の試験や入試に対するモチベーションが大切な時期もあります。
しかし長期的な視点で見ると、「無理に勉強させる」よりも「海外の文化や言語に興味をもつきっかけ」を与えることが大切となってきます。
何らかの統合的モチベーションを持った子どもは、自発的に英語を勉強するようになっていきます。
それでは、お子さんが海外の文化や言語に興味をもつきっかけを、家庭内でどのように作ることができるのでしょうか?
家庭内でできるお子さんの統合的モチベーションを刺激する具体的な取り組み
①海外のアニメ、童謡
YouTube等を活用して、海外のアニメや童謡を紹介してみましょう。
ディズニー作品、The Simpsons、スポンジボブなど、子どもにとって馴染みのある海外のアニメ作品は多くあります。
アニメを活用することで、「子どもが好きなもの」と英語を自然に結びつけることができます。
アニメは映像やストーリーがあるため飽きにくく、英語を活用するイメージが掴みやすくなります。
YouTube for kidsを利用すると、お子様の成長や教育にふさわしいコンテンツのみを視聴させることができます。
また、スマートフォンやタブレットの言語設定を英語にしたり、地域設定をアメリカなど日本外にすると、自動的に提示される関連おすすめ動画が「海外で投稿された動画」となります。
関連動画を自動的に提示してくれる点がYouTubeの良さでもあるので、そうしたシステムを利用して、自然に数多くの海外作品に触れられることができますね!
また、幼稚園・保育園で歌った童謡を英語で学ぶことが出来ます。
英米国では、古くから伝承してきた童謡を総称してマザーグース(Mother Goose)と呼びます。
子どもたちはマザーグースを聞き、歌い、遊びながら成長していきます。
マザーグースは手遊び歌や子守歌、韻が楽しめる歌まで様々です。
幼稚園・保育園で学んだ童謡を英語で聞かせることで、英語のリズム、発音、イントネーション、語彙に興味を持たせることが期待できます。
Amazon Musicを利用すれば、日本の子どもたちにとっても馴染みのあるマザーグースをたくさん聴くことができますよ!
Amazon Music – キッズソング ドリームの英語の童謡 ~Mother Goose Nursery Rhymes~ – Amazon.co.jp
②世界の国旗かるた
世界の国旗かるたでは、世界の文化や地理に興味を持たせることが期待できます。
かるたという身近な遊びを通して「世界に目を向ける」⇒「海外に興味を持つ」⇒「英語に興味に持つ」とつながっていく可能性があります。
英語を勉強させずに、ゲーム感覚で海外・英語に対する興味を喚起することができます。
そのように「海外の文化に興味を持つこと」は語学への強力な統合的モチベーションになり得ます。
また、かるたのようなゲームは「親子のコミュニケーションツール」になってくれる点もありがたいですね!
子どもと一緒に遊びながら、子どもの海外に対する知的好奇心を刺激してみましょう!
こちらの国旗かるたでは、国名はもちろん、首都や国旗の意味、その国の特徴をセットで学ぶことができるのでおすすめです。
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③ホストファミリーを引き受ける
今は新型コロナの影響で難しい状況ですが、ホストファミリーを引き受けることは家庭内で異文化を体験させる絶好の機会となります。
たとえ言葉が通じなくても、「異文化を受け入れる姿勢」を養うことができます。
また、家族の一員として留学生を受け入れることで、留学生の帰国後にも手紙やチャットでのやり取りを通じて、世界をより身近に感じられるようになるでしょう。
ホストファミリーを引き受けたことがきっかけとなり、「いつかは自分が海外へ行ってみたい」という気持ちが生まれて、英語学習をするようになったというケースは多く見られます。
「海外に行ってみたいから、英語を学びたい」という気持ちを子どもが持つと、自主的に勉強に励むようになっていきます!
以下のサイトでホームステイ受け入れの募集を行っています。興味のある方はチェックしてみて下さい。
ホストファミリーになろう | ホームステイインジャパン (homestay-in-japan.com)
④保護者と一緒に英語を学ぶ
最後に、保護者が英語を使うモデルとなって、英語に対して肯定的な態度を示しましょう。
保護者の英語に対する姿勢は、子供の学習モチベーションへ大きな影響を与えます。
子どものやる気を引き出すためには、保護者が積極的に英語を学ぶ姿勢を見せて、子どもにとってのモデルとなりましょう。
「パパ、ママみたいに英語を使えるようになりたい!」と子どもが感じることが、長期的なモチベーションに繋がっていきます。
ESL clubでは、ブログにおいて英語学習法を発信しています。主な内容は、大人でも独学で英語を話せるようになるための英検合格法です。
是非、お子様と一緒に英語を学習する際にお役立てください。
まとめ
この記事では、子どもが英語学習を継続する上で欠かせないモチベーションについて解説してきました。
子どもが継続して英語学習をするよう促すには、子どもに「統合的モチベーション」を持たせることがカギとなります。
そのために家庭内でできる取り組みとしては、「海外アニメ」「世界の国旗かるた」「ホストファミリーになること」「親が英語学習のモデルとなること」などが挙げられます。
子どもに英語を「勉強」させるのではなく、まずは「海外の文化や言語に興味を持つきっかけ」を与えてみましょう!